いすゞ自動車(株)(東京都品川区)と(株)ユーグレナ(同港区)は、軽油と同等の性能を持つ次世代バイオディーゼル燃料が完成したと発表した。いすゞの藤沢工場(土棚)と湘南台駅を結ぶシャトルバスで4月1日から導入している。
両社は2014年、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)を原料とするバイオディーゼル燃料の実用化に向け共同研究契約を締結し、開発した燃料でシャトルバスの定期運行を開始。当初の燃料は、従来型のバイオ燃料と同様に酸素を含んでいたため、高濃度での利用はエンジンや車両への負荷が高く難しかった。完成した燃料は酸素を含まず、従来の軽油を100%代替できるという。
ミドリムシは体長0・05mmの小さな藻の一種。光合成でCO2を吸収し、成長する過程で油を作り出す。燃料はこの油と学校や家庭で使い終わった廃食油の再利用で構成される。燃料から排出されるCO2は、もともとミドリムシが吸収していたもののため、環境負荷が限定的という。また、培養に農地を必要としないことから、トウモロコシやサトウキビなどが原料のバイオ燃料と異なり、食料と競合しないエコな点が特徴だ。
シャトルバスは無料の送迎バスで、平日に約16往復。社員送迎のほか、いすゞプラザへの訪問や工場見学などで一般客も利用することができる。
供給量の問題から、現状のバス運行で新しい燃料は含有率100%で使用していない。ユーグレナ担当者は「バイオ燃料の混合率はこれから増やしていくところ。生産量を増やし、できるだけ早く安定供給を目指したい」としている。
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