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選ばれ続ける観光地に デスク・レポート

社会

掲載号:2022年8月5日号

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 ▼藤沢の観光業に携わる事業者や団体、行政から成る「湘南藤沢活性化コンソーシアム」が先月、発足した。人口減少に加えて新型コロナウイルスの影響で観光客が激減する中、ステークホルダー(利害関係者)が各自のノウハウや知見を持ち寄り、激化する観光地間競争を生き抜こうという試みである。ポストコロナに向けて英知を結集し、「選ばれ続ける観光地」を実現してほしい。

 ▼これまでの「通年型観光」が奏功し、2019年には市内に訪れる観光客は1900万人を突破。発表された観光戦略では、年間観光消費額を5年間でコロナ禍前の水準まで回復させる目標を掲げる。鍵となるのは、藤沢が元々持つ魅力の最大化と、非接触や分散化といったニューノーマル(新しい常態)への転換であろう。計画では江の島を始め最大の誘客要素である沿岸部をテーマパークに見立て、市域全体への波及効果を狙う。新たな流れを作り出し、地域内でヒト、モノ、カネが回る「循環型観光」の確立に期待したい。

 ▼一方で注視したいのは、北部エリアなどに観光客を誘因するための具体策だ。湘南ブランドに象徴されるよう、藤沢への観光客は従来沿岸部への志向が強い。豊かな自然環境という方向性が異なる北部にどう足を運んでもらうかという視点と仕掛けは欠かせまい。コンソーシアムを構成する20団体は江の島周辺にゆかりがある組織が大半を占める。結局は一部のエリアが潤っただけとならぬよう、市域全体の活性化に努めてもらいたい。

 ▼藤沢市は2020年に東京23区からの移住者数が日本一となり、訪れるだけでなく住みたい場所としても注目を集める。観光レジャーと湘南のライフスタイルを共存させることは、まちの価値をさらに高め、移住人口を獲得することにもつながろう。観光戦略の中長期プランでは地域活性化総合特区の実現や地域DMO法人の設立なども検討するという。選ばれる観光地経営は、自治体が抱える他の課題解決にもつながるはずだ。

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