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公開日:2023.07.07

御所見病院
リハビリ農場本格始動
「収穫の喜び」で心身回復

  • 野菜を収穫する患者と職員(6月30日撮影)

    野菜を収穫する患者と職員(6月30日撮影)

 病院の敷地内に畑を作り、入院患者のリハビリに役立てる全国的にも珍しい取り組みが、獺郷の藤沢御所見病院(魚瀬由美子理事長)で始まった。地元農家に協力を仰ぎながら整備を進め、現在は患者と職員が夏野菜を収穫している。病院関係者は「日常的に土を近くに感じてもらい、心身の健康につながれば」と期待を寄せる。

 「こっちはもっと大きいナスがある」「インゲンはこれが食べ頃よ」

 先月30日、雨上がりの農場には、理学療法士や作業療法士に車いすを押された高齢女性患者3人が、たわわに実ったトマトに手を伸ばした。麦わら帽子を被った女性の一人は「外に出られて気持ちが良い。土に触れるとやる気が出る」と汗を拭った。

 同院によると、自然の中での作業で、収穫の喜びを感じることで、身体能力の回復や介護予防への効果が期待できるという。収穫自体のほか、枝部分から収穫した枝豆などを、院内での手指の細かい作業を行うリハビリにも活用されている。

農家と連携し誕生

 農場誕生のきっかけは一昨年に行った同院の新棟工事。増築の際、近隣の農地を借用し予定より余った土地の活用方法を検討する中、地元農家で同院評議委員でもある椎野幸一さん(83)にアドバイザーを依頼し、開墾に至った。

 農場管理は農業経験がある職員の梶田幸男さん(67)が水やりや支柱建て、土づくりを担当。「御所見の地域柄、もともと農家や家庭菜園をやっていた患者さんも多く、生きがいになっている様子」と話す。

 敷地内の南側に面した約550平方メートルの畑は、四季を通じて収穫できるよう野菜や果物を栽培。通路は広く整備し、車いすが通れるゴムマットを敷いている。

 週数日、70、80代の車いすで移動できる入院患者のリハビリの一環で活用し、野菜は職員らで分け合っている。看護師で同院地域連携室部長の小田島千春さん(49)は「受動的でなく主体的に行ってもらえている。収穫する役割を担っていただき笑顔が増えた」と実感を話す。

 農場は今後、独居高齢者の居場所やフレイル予防活動、地域住民の憩いの場としても活用予定。

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