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鎌倉 人物風土記

公開日:2022.01.28

湘南モノレールのラッピング車両を手掛けたイラストレーター
かおかおパンダさん
腰越在住 46歳

波乗りのエネルギー、絵に込め

 ○…昨年末から大船―湘南江ノ島間の空を走る湘南モノレールのラッピング車両を手掛けた。観光庁の採択事業として観光地の活性化等に取り組む鎌倉農泊協議会からの熱烈なオファーを受けての大仕事。描いたのは、波乗りをするパンダや釣りをするペンギン、農作物を味わうブタなど、同協議会の活動を楽しむ動物。日頃描くことの多い太陽や虹は、連なる車両とつながるよう、ダイナミックに車体を彩る。

 ○…札幌市出身。子どもの頃から絵を描くことが好きで、美大へ進学。短大入学時はグラフィックデザインを学んでいたが、4年制へ編入した頃に「自分の描きたいものを作品にする方が好き」と気付いた。卒業後も創作活動を続け、仲間と定期的にアートイベントを開催。「パンダの絵ばかり描いていたら、本名のかおりと合わせて『かおかおパンダ』って皆が呼び始めて。それが気に入って使うようになりました」

 ○…20年前、参画した江ノ電開業100周年作品のため鎌倉へ通ううちに腰越の街を気に入り、移住。その後も鎌倉海浜公園のプールの壁画を手掛けるなど、街に華を添えてきた。多忙な中でも大切にしているのは、10歳の娘との時間だ。娘と共に早い時間に就寝し、朝3時に起床。娘を起こすまでの時間も創作に充てている。仕事姿を見ていることもあり、「個展や遠方での仕事にも付き添い、手伝ってくれる」とうれしげに語る。

 ○…小麦色の肌は日課の波乗りによるもの。海や空など、自然からのエネルギーや幸せな気持ちが創作の源となり、カラフルで力の溢れる作品を生み出す。サーフィンは一生涯の趣味であり「仕事の一部。波乗りをしているからこそ絵が描ける」。今日も海と自宅をアトリエに創作に臨む。

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