国内の筝曲2大流派の一つ、山田流の開祖・山田検校の生誕260年、200回忌にあたる今年。その偉業を称え、有志演奏家が10月12日(木)、検校と縁の深い江島神社に集まり、箏、三絃、尺八による奉納演奏を行う。
江戸時代に京都などの上方で流行っていた箏を江戸でも広めた山田検校。江の島をたびたび訪れ、江島神社に伝わる天女と五頭龍伝説を題材にした「江の島曲」を処女作品として世に発表したとされている。
江の島島内には1917年、100回忌を記念して検校の銅像も建立された。銅像は第二次世界大戦中には軍需物資として供出されたが、2004年に奥津宮に再建され、今に至る。
今回の奉納演奏は茅ヶ崎出身の尺八奏者・吉田長生さんが、検校の銅像の存在が若年層を中心にあまり知られていないことを残念に思い、節目となる今年に地元市民へ向けてその存在や偉業を広めようと企画したもの。吉田さんの呼びかけに賛同し、山田流からは武藤祥圃さん(箏)、樋口千清代さん(三絃)が参加する。
「島に銅像があることや検校の偉業と合わせ、琴や三弦、尺八などの日本古来の伝統楽器の良さをもっと知ってほしい」と吉田さんは話す。
当日は検校が作曲した「布袋」「江の島曲」、「初音曲」のほか、吉田さんの曽祖父で、正月のBGMとしても有名な「春の海」の作曲・初演奏者でもある吉田晴風が、初めて作曲した「祈り」の4曲が演奏される。
時間は午後2時から1時間ほどを予定。会場は江島神社辺津宮拝殿(鑑賞は前広場)、鑑賞無料。
問い合わせはサロン・ド・ルルド【電話】0467・83・2720へ。
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