栄区の地域通貨「イタッチ」の利用が10月末で休止する。06年の実験流通から10年余り。普及、運営に取り組んできた市民団体「さかえ地域通貨プロジェクト・イタッチ」が報告書を取りまとめた。大塚宏代表は「1つの区切り。次の担い手が出てきてほしい」と願っている。
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紙券の100イタッチと500イタッチの2種類が発行されている。「1イタッチ=1円」の交換レートの金券として協力店舗約80店で利用できる。
05年に本郷中央地区社会福祉協議会の有志が地域活動の試みとして始めたのがきっかけ。06年度には同団体が流通実験を開始し、09年度に本格的に実施した。
住民同士が感謝の気持ちを伝えたい時に使うツールとして普及。ボランティア活動に取り組んだ人に団体が提供したり、手伝いをしてくれた人に個人が提供したりといった場面で使われてきた。これまで約40万円分が発行されたという。
「イタッチは感謝の気持ちを還元できるものとしてフィットしていた。10年も続けられてきたことに意味がある」と大塚代表。
報告書ではイタッチの使われ方や仕組み、メンバーらの思いなどがまとめられ、地域通貨の解説書といった内容。同団体では次世代の担い手に地域通貨をつなぎたいという思いを込めて利用期間の終了を「休止」としている。
11月11日の栄区民まつりの一部の出店ブースではイタッチを受け入れる予定。
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