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鶴見区 人物風土記

公開日:2026.01.01

デフリンピック東京大会に十種競技で出場し、日本人トップで7位入賞した
岡部 祐介さん
都内在住 38歳

「陸上の努力が僕を前向きに」

 ○…生まれつき耳が聞こえない両側感音性難聴という障害があり、音のない世界で暮らしてきた。11月に行われた第25回夏季デフリンピック競技大会東京2025に十種競技では初出場して7位入賞。「走る種目は上手くいったのですが、同時に円盤投げなどの投てき種目に課題があったと思います。これからは全体のバランスを良くして、日本デフ記録を更新したい」と意気込む。

 ○…秋田県出身。幼少期から運動が大好きだったが、運動会の徒競走ではスタート時のピストル音が聞こえず、隣が走り出してからスタートして1位になれず悔しい思いをした経験も。「周りの話も分からなかったり、子どもの頃は消極的になっていました」。転機は中学校2年で秋田県立ろう学校に転校して出会った陸上競技。コーチの厳しい指導にもめげずに練習を続け、3年生の大会で自己ベストを更新。その経験が「最後まで頑張ると良いことがあるとわかった。陸上が僕を前向きにさせてくれました」とほほ笑む。

 ○…鶴見には大学卒業後から住み始めた。三ツ池公園や神奈川区の三ツ沢公園などが定番の練習場所だった。区内で一番お気に入りの店は鶴見駅前の「レストランばーく」。特にうまみそ定食が練習終わりの疲れた身体にピッタリで「行きつけの思い出のお店です」と笑顔で語る。

 ○…今は世界を相手に戦うアスリートだが、小学校の卒業アルバムに書いた将来の夢は「本屋さん」だった。「正直アスリートとかプロ選手とか書いておいて欲しかったです」と苦笑い。今後も十種競技を続け、次のデフリンピックを目指す。「同じ境遇の子が僕を見て挑戦してみようと思ってもらえたら、これほど嬉しいことはありません」と目を輝かせた。

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