意見広告・議会報告
市政報告 令和6年度 中原区における消防・救急体制の強化について 川崎市議会議員 松原しげふみ
総務省消防庁が公表した資料によると、令和4年中の救急出場件数は722万9000件余で、集計を始めて以来最多を更新したとのことです。コロナ禍や高齢者の増加などの影響もあり、救急車の出場が増大しており、人員不足の問題も指摘されております。
川崎市に於いても同様の問題が発生しており、令和4年の本市の救急出場件数は8万4776件で、一日の出場件数は232・2回となり、6分12秒に1件の割合で出場したことになります。また、消防局では現場への到着目標時間を8分以内としておりますが、中原区に於いては10分42秒を要しています。出場件数も4000件を超え、他の区と比較しても突出している上、市内7区の中で人口が最多であるにもかかわらず、救急隊は3隊と最も少ないのが現状であります。加えて、国の基準では本市には34台の救急車を配置しなければならないことになっておりますが、現有は29台で、5台不足しており、対応が急がれておりましたが、今回令和6年度川崎市予算案にようやく予算が計上されました。消防局の歳出は総額182億3600万円となっており、そのうちの消防施設費予算は22億9178万円余が計上されております。
中原区関連をみると、救急車輌の整備として、高規格救急自動車2台(下小田中出張所、中原消防署)で事業費は約7662万円余。消防車輌整備として、水槽付き消防ポンプ自動車1台(中原消防署)で事業費は約8200万円余。消防団施設整備として、消防団器具置場解体撤去工事及び新器具置場の改築工事(大戸分団下小田中班)で工事費約9466万円余。消防団車輌の整備として、小型動力ポンプ付き積載車2台(大戸分団上小田中班、玉川分団平間班)の事業費で約2520万円余の予算が計上されております。
本市では救急隊の出場件数(8万4776件)が2年連続で過去最多となるなど救急体制がひっ迫しておりますが、救急件数に於ける傷病者の傷病程度の割合は軽傷が最も多く、全体の51・1%を占めており、次に中等症42・5%、重症5・9%、死亡0・5%、の順となっております。虫に刺されたとか、病院で待ちたくないとか、タクシー代わりに救急車を呼ぶ人などが、年々増えているようです。救急出場の一回あたりの費用は東京消防庁の例をみると、4万5000円と記載されております。一つの試算ではありますが、本市の軽症者の救急件数51・1%(4万2388件)に、4万5000円の経費を掛けると、総額で約19億円になります。
市民の皆様には適正な救急車のご利用をお願い致します。市民の生命、健康を守るため、消防署所の改善や車輌の整備、救急救命士の要請など、消防・救急体制の充実強化や整備拡充に引き続き取り組んでまいります。
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![]() 救急・消防車輌が整備される中原消防署
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![]() 改築される下小田中班の器具置場
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松原しげふみ事務所
中原区新城5-2-3
TEL:044-751-8855
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2月7日
1月31日