連載92 市制百周年記念事業として冊子で区の魅力発信、シビックプライドの醸成を みらい川崎市議会議員団 こば りか子
保有美術品、「管理台帳の改善」「管理責任の明確化」「学芸員の活用」などと市が答弁
昨年6月に行われた第2回定例会で私は、市が保有する美術品の管理が杜撰で、区役所で所有する美術品が紛失している事象の発生や、管理責任者であるはずの区役所や各局の管理職が作品を見たことがなく、展示場所はおろか、紛失していた事実さえ認知していなかったことを明らかにしました。さらに秘書課が所管する美術品10点、152万円相当が、何故、誰の指示でそうなったか、真相が不明のまま廃棄されていることも判明したのです。
11月、ようやく調査結果と、今後の管理方法や学芸員の知見の活用などの改善策が報告されました。そこで示されたのが、管理台帳の改善、管理責任の明確化、学芸員の活用などです。さらに、廃棄されたと思っていた作品のひとつが副市長室に飾ってあることもわかりました。市長からは「庁舎等に展示されている美術品については、貴重な市の財産と認識しており、取扱について新たな取組により適切な管理に努め、大切に引継ぐ」との決意を述べていただきましたので、今後は、こうした杜撰な管理はなされないと思いますが、引き続き注視してまいります。
各区の魅力を、冊子「わがまち自慢」に
ところで川崎市は、令和6年に市制百周年を迎えます。また令和4年には麻生・宮前区が区制40周年、川崎・幸・中原・高津・多摩区が50周年を迎えるなど「周年year」となっています。そこで、12月議会では、市制百周年に向け、各区の魅力を伝える冊子の制作を提案しました。
先程お話ししたとおり、市が管理する美術品の扱いが杜撰だったことは残念ですが、この調査により、各区役所や市民館等施設には意外に多くの美術品があることが判明しています。
これら美術品や各区の文化・伝統、おすすめスポット、グルメ、地域の神社仏閣や、その収蔵品など、各区の魅力が詰まった「わがまち自慢」の冊子を作成することを提案しました。副市長から「美術品等の活用策を含む各区の地域の魅力をまとめた冊子の作成については、市制百周年に向けてシビックプライドの醸成に資する取り組みを進める中で検討していく」という答弁をいただいたので、市民が自分の住む地域を知り、また、川崎市内を観光したいと思ってもらえるような冊子になることを期待したいと思います。
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