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さがみはら中央区 人物風土記

公開日:2026.05.28

温暖化対策の視点で「耕さない農業」に取り組む 田渕 透さん 橋本在住 60歳

  • 田渕 透さん (写真1)

痛みに心寄せ社会を耕す

 ○...土は耕さないが、誰かが強烈な暑さや豪雨で苦しむ社会には鍬を入れ、明るい未来を育む土壌をコツコツと耕す。温室効果ガスを多く排出する電力分野の脱炭素に環境NGOの仕事で取り組む傍ら、津久井湖そばの畑で「耕さない農業(不耕起栽培)」に挑戦。土の中に炭素を貯められるか、データを収集している。「0か100かではないと思うんです。こんな農法もあるよねって、少しでも広まれば」と穏やかな表情を見せる。

 ○...10年ほど前までは技術者として会社に勤めていた。環境問題に対して特別な活動はしておらず、「会社の紙を再生紙にしようと言ったぐらい」と苦い表情を見せる。活動のきっかけは、座っていられないほどの強い倦怠感に襲われる病気を発症したこと。「他者の『辛い』に共感できる自分にアップデートされた」。会社を辞め、NGOで社会課題に向き合い始めた。

 ○...毎日、午後6時に夕飯を食べ、7時以降はスマートフォンの画面をなるべく見ないようにしている。満腹でなく、また頭を落ち着かせた状態で寝るのがこだわりの健康法。リモートワークが基本だが、人に直接会う機会を意図的につくっている。「理屈で考えたら直接会うのは時間とお金がかかると損得計算してしまうけど、音声や映像だけでは伝わらないことがあるし、心身の健康に寄与すると思う」

 ○...食べ物が遠方から輸送される際に二酸化炭素が排出される環境負荷などを例に挙げ、地産地消がもっと進む相模原の青写真を描く。「生産者の顔が見えたり、見えなくても地元の野菜だと分かったりすると親しみが湧くし気持ちが良い。地域の人にお金を回すこともできる。値段に表れない価値を大事にしていきたい」と展望を語った。

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