アメリカで発祥した音楽の一ジャンル「ゴスペル」のシンガーで、指導者としても活動する諸磯出身の長谷川繁さんによる特別授業が10月18日、三崎中学校（小清水宣雄校長）で行われた。合唱祭を２日後に控えた３年生70人が、プロから歌い方のコツを学んだ。

　長谷川さんは同校の前身となる上原中の卒業生。大学ではジャズボーカルを専攻し、現在はゴスペルコーラスグループ「南青山ル・アンジェ ゴスペルクワイアー」のディレクターを務めるほか、市民らでつくる「三崎ゴスペルサークル」や三崎小で指導にあたる。

　都内で開催したチャリティーコンサートで得た収益の一部など約３万円を、今年８月に三浦市中学校文化連盟へ寄付したことがきっかけとなり、今回の授業が実現した。

　学年合唱曲は『群青』。東日本大震災で津波の被害を受けた福島県南相馬市立中学校の卒業生らによって作られた楽曲で、まずは生徒が舞台前の階段に並び、歌声を披露した。「すごく上手」と称賛した長谷川さんはお返しに『きよしこの夜』を熱唱。その後、皆でピアノを囲み、長谷川さんから「遠くにいる人に届くようにハッキリと」「伴奏をよく聞いて」「歌詞をイメージしながら」などのアドバイスを受けながら練習を重ねた生徒たちは、いきとした表情で体育館に美声を響かせていた＝写真。