秦野市が約1年かけて進めていた、市内の全公立小・中学校の普通教室などへの空調設備の導入が完了した。2月末までに全設備の試運転や最終点検が終了し、3月から稼働する。導入されたのは、小学校376教室、中学校211教室。
近年、増加が著しい猛暑日や冬季の不十分な換気による二酸化炭素の室内濃度の上昇などへの対応策として、空調設備の必要性が問われており、全国的に小・中学校への導入が進んでいる。秦野市でも、子どもたちの健康面や学習環境向上を目的に、同事業を2013年度から進めてきた。
当初、12億1790万円を計上していた事業費は、最終的には約10億円になる見込み。このうち、約2億8千万円が国の学校施設環境改善交付金によって賄われる。
導入された空調設備は、吊り下げ式の「空冷式ガスヒートポンプエアコン」。各校の受変電設備の設計変更や電力量、電気料金などの問題などを考慮し、有事の際にも比較的復旧が早いとされるガスを採用したという。
主な設置場所は、各教室の後方廊下側の天井。1台で家庭用ルームエアコン5、6台の空調能力がある。室外機は、約5教室を1台で賄う。
同時に換気設備も設置された。教室内の二酸化炭素濃度が文部科学省が通知している学校環境衛生基準を超えた場合、自動的に運転を開始して換気をする。
導入にあたり秦野市では、各校宛に使用に関する指針を通達した。学校環境衛生基準では、教室内の温度は夏季30度以下・冬季10度以上が望ましいとされている。指針では、この基準を超える場合に使用すると示されている。市担当課では、「あくまで指針なので、各学校の判断で適切に使用してもらいたい」と説明している。
2月下旬に試運転が完了した市立本町小学校では、夏場になると校舎4階の教室が35度以上になる日も多くあったという。同校の糟谷松夫校長は、「空調設備の導入は、現場にとって本当にありがたいこと。子どもたちは気温に左右されることなく学習ができるようになり、効率も上がるはず」と歓迎した。
中学校では昨夏までに導入が完了しており、すでに使用されている。生徒たちの勉強に対する集中力が高まったり、授業の質も上がったという現場からの声が市へ届いているという。
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