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公開日:2026.05.08

救助者(バイスタンダー)の心をケア 秦野市消防がサポート事業を県内初導入

  • 講演後は長野さん(左)への活発な質疑応答も行われた

    講演後は長野さん(左)への活発な質疑応答も行われた

 秦野市消防本部は、今年度から救急現場に居合わせた人の心のケアを図る「バイスタンダーサポート事業」を開始した。この取り組みは県内では初となる。

 「バイスタンダー」とは救急現場に居合わせ、119番通報や救命処置などをした人のこと。バイスタンダーによるAEDや心臓マッサージなどの処置が救命率向上につながる一方で、その後、バイスタンダーが心的ストレスを抱えることも多く、精神的負担に対してケアをする体制が整っていなかった。

 市消防本部はこうした現状を受け、今年度から専門機関と提携し、包括的なケアをする「バイスタンダーサポート事業」を開始。救命救急現場を知る消防本部の職員がバイスタンダーの不安や悩みなどを傾聴し、必要に応じて東海大学医学部付属病院の「バイスタンダー外来」、もしくはNPO法人AQUA kids safety project救命事業部のバイスタンダー経験を持つ専門カウンセラーを紹介する。

 事業開始にあたり4月23日には、どのような心的不安があるのか、必要なサポートは何かといった理解を深めるため、バイスタンダー経験者の長野庄貴さんによる講演会を実施。救急隊を中心とした消防職員や、応急手当講習会のサポーターなど約50人が参加した。

救命後の復帰率現実は5%程度

 長野さんは、救命講習を受講したものの、実際に心肺蘇生の現場に居合わせた時に処置が遅れたこと、後に死亡を知り「ドラマだったら助かったのに」「もっと早く処置できていれば」などの後悔で眠れなくなったことなどを赤裸々に告白。自身の経験から、職員に対して「悩みを否定しない」「現場で感謝の言葉を述べる」など、バイスタンダーの心的ストレスを緩和する声掛けのアドバイスを行った。

 消防本部によると、秦野市内でバイスタンダーによる救命が行われた場合でも、社会復帰率は5%程度だという。しかし、救命活動がなければ可能性はゼロに近くなる現状を踏まえ、「応急手当講習会を推進すると共に、サポート体制があることをしっかり周知したい」と話した。

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