秦野版 掲載号:2018年10月19日号
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秦野戸陵会 丹沢に響いた鎮魂の鐘 創立50周年で追悼登山

社会

参加したメンバー
参加したメンバー

 OB偲ぶ鐘の音が稜線に響く―。創立50周年を迎えた秦野戸陵会(厚木高校同窓会秦野支部)のメンバーが10月6日、60年以上前に丹沢・塔ノ岳で起きた同校OBの悲劇を追悼する記念登山を行った。

 秦野市、山北町、清川村に接する丹沢山塊の塔ノ岳(1490・9m)。その山頂にある尊仏山荘の入口にその鐘はあった。風雪に耐えたたずむ鐘には「生ける魂は永遠に斯界にこだません 戸陵山岳会」の文字が刻まれている。戸陵は同校のある厚木市戸室からとられたものだ。何十年もの間忘れられていたその鐘の存在を秦野戸陵会のメンバーが知ったのは今から1年半前だったという。

1955年の悲劇

 鐘は1955年1月26日に山頂から30m下の尾根道で凍死体となって発見された同校山岳部OBの早川洸さん(1951年卒業)を追悼して建てられたものだ。当時早川さんは学費を稼ぐために尊仏山荘の小屋番のアルバイトをしていたという。

 塔ノ岳付近は数日前から大雪となり、出発した24日の夜は吹雪で山の様子を見分けることもできない状態だった。早川さんは小屋で待つ仲間を思い出かけていったという。丹沢への登攀は160回を数え、数多くの遭難者救助にも当たり、丹沢の早川とまで言われるようになったことが仇となったのかもしれない。

他支部も加え17人が登頂

 忘れられていた鐘を目指した追悼登山には、同会をはじめ、厚木や愛川などの支部、山岳部OB会のメンバーら17人が参加。70代の人やOBである高橋昌和市長も登山口に駆け付けた。

 一行は午前8時半にヤビツ峠登山口を出発。鎖で登る難所などをクリアし、台風25号の影響で時折雨や強風に見舞われながらも山荘へ到着。思いが実った山荘では、追悼の鐘を鳴らし、全員で校歌を斉唱したという。その後一行は無事大倉へ下山した。

 同会の谷茂会長は「皆さんの協力で良い事業ができた。できれば来年以降も年に一度は登りたい」と話した。同会では11月10日(土)に秦野商工会議所で第50回記念総会を開く予定で、その場では記念登山の模様もビデオで上映されるという。

山荘入口にある鐘
山荘入口にある鐘
山荘で鐘とともに
山荘で鐘とともに

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