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公開日:2012.08.23

アオノリュウゼツラン
30年に一度の花咲かす
十日市場町 田中さん邸で

  • 黄色い花を見上げる田中さん(今月17日撮影)

 発芽から開花までに30年以上かかると言われ、開花後には枯れてしまうメキシコなどの中南米に多く生息する多肉植物「アオノリュウゼツラン」が現在、十日市場町の田中賢さん宅の庭で黄色い花を咲かせている。現在、珍しい花の開花を聞きつけた住民らが田中邸を訪れるなど区内で話題となっている。



 アオノリュウゼツランは、分厚く長い葉を持ち縁には鋭いトゲがある南米の植物で、以前メキシコではテキーラの原料として使われていた。



 今回開花した株は、今から30年以上前に田中さんの母親の実家にあったものを株分けしたもの。育て始めた当時田中さんは30歳。開花までに50年以上かかるとも聞いていたこともあり「自分の代では咲かないと思っていた。この目で花を見られたことは嬉しいです」と田中さんは喜びを話す。現在92歳になる母親も「大きくてきれいだね。すごいね」と喜んでいるという。



 田中さんによると、葉に隠れながら花茎が伸びているのに気が付いたのは5月下旬頃のこと。それからは、1日に約10センチの早さで成長し、6月下旬になると枝分かれを始め、地上7メートルほどの高さまでに成長した今月には、黄色い花をつけ始めた。30年以上待ち望んだこともあり、5月からの成長は、自身で写真に記録し続けてきたという。



 中山で65年以上、種を専門に販売している『三好種苗』によると「緑区内で咲いたといった話は聞いた事はないです。とても珍しいのではないか」と話す。



 今月に入ってからは、「花の写真を撮らせてほしい」と田中さん宅を訪れる人も多く注目を集めている。



見頃は今月末頃まで



 「つぼみは下から順番に花を咲かせているので、今月末には一番上まで開花するのではないか。興味がある方がいれば一度見てください」と田中さんは話している。



 田中邸へのアクセスは、十日市場町北口を出て徒歩2分(ブックオフ十日市場店向い)。

 

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