王禅寺中央中学校区地域教育会議の教育コーディネーターを務める
前川澄雄さん
王禅寺東在住　85歳

地域支えるアイデアマン

　○…早野聖地公園で２月25日に行われた「早野で冬の自然を楽しむ会」。企画した王禅寺中央中学校区地域教育会議の実行委員会と共に、イベントを盛り上げた。コロナ禍で同会議として主催事業を実施することができず、４年ぶりの活動となった。「子どもにたき火など、自然の中での活動を体験してもらう。いきいきとした姿を見ることができてうれしかった」とほほえむ。

　○…同会議に参加したのは、15年ほど前から。梨の木自治会の副会長を務めた際に、自治会の代表として就任することに。教員やＰＴＡと連携しながら学校運営をサポートし、学校と地域をつなぐのが同会議の役割。豊富なアイデアで、教育を語る集いやアートフェスティバルなどを企画してきた。「先生やＰＴＡ、地域の小さな声を中継して実行していくのが務め。何らかで役に立てれば」と笑顔で語る。

　○…熊本県出身。学校卒業後に上京し、電気会社に就職。日本各地を飛び回っていた。「現役時代は、地域に関わることがなかった。『自分の子どものときに何もやらずに、孫の世代のときにやりだすなんて』と妻に怒られた」と苦笑い。今では、自治会で会長を３回務めるなど地域でなくなてはならない存在に。大切にしているのは「和をつくる」こと。「できるだけ人と会い、つながりをつくる。小さいことの積み重ねが信頼につながる」。会社員時代に培った経験を地域活動に生かしている。

　○…城巡りが好きで、仕事で訪れた際に撮りためた写真を、２年ほど前に本にした。地方の美味しいグルメを食べに行くのが今の楽しみ。自らのアイデアを率先して実行する行動派。「人に喜んでもらうのが好きなんです」。衰えぬ好奇心で地域を支え続けていく。