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麻生区版 公開:2011年11月4日 エリアトップへ

大学生が自習を支援 「中学生に勉強の楽しさ教えたい」

公開:2011年11月4日

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思い思いに机に向かう
思い思いに机に向かう

 近隣の大学に通う学生ボランティアが、中学生の自習を支援する試みが片平子ども文化センターで始まった。進学問題や不得意科目と向き合う子どもたちに居場所を提供し、学ぶ楽しさを教える放課後の自習室を取材した。

 毎週月曜日と木曜日の放課後、同センター2階に設けられた学習室にはひとり、またひとりと中学生が集まってくる。学校の宿題や塾の教材など、持ち寄るものは人それぞれ。長机にかじりつくように、目の前の教材に向き合う。

 子どもたちを見守るのは近隣の大学に通う学生ボランティア。同センターの館長でもあり、この取り組みの立ち上げ人でもある鈴木章之さんの呼びかけで集まった有志たちだ。

 教職を目指す学生たちは「ここで学ぶことは多い」と言う。塾講師のアルバイトの合間を縫い、自習室での”先生役”を買って出た玉川大学の横尾絵里さん(3年)は、「塾の生徒には問題の解き方を教えることが中心だが、ここの子たちには”勉強の仕方”や”楽しみ方”から教えている。ちょっとした時間配分や勉強が楽しくなるきっかけを与えることが大切だと思っている」と話す。

 鈴木館長は自らの子育て体験から、この取り組みを発案した。「学校の授業や塾のスピードについていけないと、勉強嫌いが加速する。成績の向上を目的とする場所だけでなく、それぞれのペースに寄り添った自由な空間が必要だと思った」。年代の近い学生が”お兄さんやお姉さん”として話し相手になることで、勉強に対する苦手意識だけでなく、中学生を取り巻く様々な悩みや不安を取り除く狙いもあるという。

 近隣の横浜市や平塚市などでは学生ボランティアによる自習支援がすでに始まっている。自治会や児童福祉施設などと協力し合う取り組みもあり、ひとり親家庭や様々な事情で進学に悩みを持つ子どもを地域ぐるみで支援しようとする動きが背景にある。

 先月からスタートした自習室に毎回通っているという生徒(中学1年生)のひとりは「いつも宿題を持ってきている。自分のペースでやれるからこの場所が気に入っている」と話した。鈴木館長は「ここを必要としてくれる子どもが居る限り続けていければ。勉強が好きになるきっかけをつかんでくれたら嬉しい」と話している。

 「モクモク学習室in片平こ文」▽実施日=祝日を除く毎週月曜日・木曜日の午後6時半から8時半▽場所=川崎市片平子ども文化センター▽主催=特定非営利活動法人川崎児童健全育成会コッコロ▽問い合わせ=同センター【電話】044(987)3877
 

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