川崎市全町内会連合会会長に今月就任した
持田和夫さん
宮前区在住　73歳

地域のフロントランナー

　○…13日の総会で推挙され、約６００ある川崎市内の町内会自治会をけん引する立場になった。３代にわたり副会長を務めた自負もある。会員の負担軽減と特別自治市の実現に向けた活動推進を掲げ、『安全で安心できる住みよいまちづくり』へ取り組む方針だ。「市制１００周年の節目の年の大役でもあり、責任の重さを感じている。会の連携を深め、活動していきたい」と抱負を語る。

　○…若いころに鷺沼エリアの副会長だった父の姿を見て、地域活動に興味を持った。川崎北法人会では１９８２年の青年部の立ち上げに尽力。会長などを歴任し、現在は相談役を務める。２００５年、13代続くビル管理会社の後を継ぐのと同時に町内会活動を始めた。鷺沼町会では「顔の見える街」を掲げ、企業と連携しての防犯カメラ設置や大規模防災訓練など、他に先駆けた取り組みを実施してきた。２０１６年には、市の自治功労賞を受賞。「鷺沼は高齢者にも優しい街。市全体を住み続けたいと思う街にしたい」

　○…その強いリーダーシップと情熱で、地域住民からの信頼も厚い。自然と人が集まってくる理由だ。今回の知らせを受け、宮前区内の仲間たちが「祝う会」を開催。「支えてくれた人たちのおかげ。期待に応えられるように頑張らないと」と思いを新たにする。

　○…モットーである助け合いや「お互いさま」の心を伝えるべく毎日奔走している。手帳には地域活動の予定がびっしり。多忙な中の癒しは国内外にいる８人の孫たち。「夏休みに一時帰国するんだよ」とほほえむ。会員数の減少や高齢化など、課題は山積しているが「信頼されるようにやっていく。どんなステージでも『地域を良くする』が基本」と揺るぎない信念で進む。