江戸時代から住民守る幟(のぼり) 用田で伝統のどんど焼き
用田地区で1月14日、道祖神塔の前で伝統のどんど焼きが行われた。地域住民らは正月のしめ飾りや、門松、古い札、書き初めなどに火を入れ、1年の無病息災や家内安全を願った。
伝統を重んじて、毎年1月14日に実施される同地区のどんど焼きでは、「末広がりで縁起が良い」として、八又にした竹串に八つの団子を刺して食べるのが、古くからの習わしだという。
氏子が受け継ぐ伝統
また、旧字体で「天保十(1839)年正月 用田村目坂 奉納道祖神 氏子中」と記された幟旗2本が、道祖神塔の前に奉納されるのが特長だ。同地区の尾上稔さんによれば、「現在は『女坂』という表記なので、江戸時代から伝わる幟旗であることは間違いない。こうした幟旗が現在も立てられている地域は、藤沢市内では無いと聞いている」と話す。木箱に奉納された幟旗は、歴代の氏子らが持ち回りで保管してきたという。「記録には残っていないが、村に医者がおらず、コレラなどの疫病が流行った江戸時代、集落の無病息災を祈念し、道祖神を祀ってきた幟旗だと思われる。この地区の財産として、大切に保管していきたい」と尾上さんは話している。
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