「ロボットと共生する社会」を作ろうと、県が2013年から取り組んでいる「さがみロボット産業特区」。昨年11月には辻堂駅北口周辺で県が主催したロボット共生社会推進事業として、多くのロボットが展示されるイベントが行われるなど、日常生活で目に触れる機会も増えてきた。今回は日常生活の陰で安心を守るセキュリティーロボットを紹介する。
子どもから年配者、ベビーカーを押す親や車椅子利用者など多くの人が訪れる商業施設。不特定多数の人が利用する施設では、警備員が不審者や不審物の有無などをチェックしながら建物内や駐車場を巡回してきた。
そうした中で昨年、警備サービス業のセコムは「巡回監視ロボットセコムロボットX2」を発表した。機械にできることは機械に置き換え、判断など人間にしかできないことは人間が集中できるように―。そんな理念のもとで開発されたという。
背景には、全国的な人口減少に伴う働き手の不足がある。特に警備業務は夜間勤務もあり、かつてと比べると人材確保が困難だ。だが、ロボットならそうした課題もクリアでき、人手不足の解消に期待できる。
”動く監視カメラ”と称される同機は4輪の自立走行型で大きさは縦約1・1m、横約0・8m。昨年は2回、テラスモール湘南で実証実験が行われた。実験では、駐車場内で実際に走行する車がいる中で稼働。建物内では、大人から子ども、車いすやベビーカーなど多くの障害物があるなかでどういった動きが可能なのか確認が行われた。
同社によると、実験結果を踏まえて改良を行い、今年度内の完成を見込んでいる。将来的には昼夜問わず活躍できるロボットとして、セキュリティーだけでなく、音声や文字などで案内もできるコミュニケーション能力も兼ね備えたものを作っていくとしている。
同社は「ロボットを導入することで、人間は判断が必要な業務に集中でき、結果、セキュリティーの質の向上にもつながる」と話している。
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