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公開日:2026.07.09

東寺尾在住日比さん 初の単独公演が実現 障害の壁越え、大舞台へ

  • 初めて区内でコンサートを行う基就さん

    初めて区内でコンサートを行う基就さん

 東寺尾在住のピアノ奏者・日比基就(もとなり)さん(17)が、初のソロコンサートを8月2日(日)、鶴見区民文化センターサルビアホールで開く。知的障害と自閉症がありながらも音楽と共に成長し、大舞台に挑む。

 基就さんは生後間もなく気管切開手術を受け、発声が困難な状態の「医療的ケア児」として在宅でケアを続けた。3歳11カ月の時に検査を受け、知的障害を伴う自閉症と診断された。

 ピアノを本格的に始めるきっかけとなったのは、東寺尾地域ケアプラザで行われた「リトミック教室」への参加だった。母・陽子さんは「元々体を動かすことや、リズムを取ることが好きだった」と振り返る。5歳から教室に通い始め、感性を磨いてきた。

 初めてのコンクールに挑んだのは東台小学校6年生のとき。審査員から賞をもらったことが自信となり、ピアノを続ける原動力となった。学校長からの推薦で、鶴見区長賞も受賞。その際、全校児童に向けて画面越しに演奏を披露したこともあったという。

国際コンクールで金賞

 寺尾中学校時代は、障害の特性上、部活動への参加が難しかったため、自宅でのピアノ練習に打ち込んだ。この頃から、近隣の東寺尾図書館で地域住民を招いたコンサートを実施するなど、地域とのつながりが生まれ始めた。障害の有無に関わらず全員が同じ舞台で競う「ヨーロッパ国際ピアノコンクール」では、中学生部門で3年連続で金賞を受賞。審査員特別賞も受けるなど、着実に実力をつけてきた。

 発表の場を重ねる中で、「日頃の成果を地域の人に聴いてもらい、より幅広い活動のバネにしたい」と、今回のソロコンサートを企画した。現在は通信制の高校に通いながら毎日3〜4時間、ピアノに向き合い続けている。

 当日は、ベートーベン『ピアノソナタ第15番 Op.28「田園」』、シューマン『ウィーン謝肉祭の道化』などを演奏する。基就さんは「僕の音楽を聴いて、少しでも幸せな気分になってほしい」と来場を呼びかけ、陽子さんは「にぎやかになっても大丈夫です。障害のあるお子さんを育てるご家族にも来場いただきたい」と話している。

 午後6時45分〜7時45分まで。全席自由1000円(学生、未就学児、障害者手帳の所持者は無料)。定員100人(先着順)。申し込みはフォームから受付中。

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