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中原区 人物風土記

公開日:2022.07.08

7月2日に公開した自主制作映画「あんぽんたん」の監督・脚本・編集を手掛ける
神山 曻さん
井田中ノ町在住 74歳

映画は今を生きる糧

 ○…子どもの頃から憧れていた映画作りに、70歳を過ぎた今、夢中になっている。約3年前に初メガホンを取り、仲間たちと自主制作を始めた。今月5作目となる新作を公開し、動画投稿サイト・ユーチューブでも配信している。「役者もストーリーも素人感は否めない。でも楽しくやってるのは伝わってくれると思う」

 ○…仕事も落ち着き空いた時間ができた頃、「夢だった映画を作ってみよう」と思いついた。デジタル化が進み、今では低予算で撮影や編集ができることも後押しに。出演を依頼したのは高校からの親友たち。「素人だから、演技をしながらだとセリフを忘れちゃう。カンペを用意したりして…」と自主制作ならではの苦労は尽きないようだが、映画作りは友人らとのかけがえのない時間。「生きるためのモチベーションになった」

 ○…小学校の頃、学校の先生が当時は珍しかった8ミリカメラで遠足などを撮影してくれた。「自分や同級生が写って動いている」。それだけで感動だった。高校では8ミリカメラで仲間たちと撮影に熱中。大学でグラフィックデザインを学び仕事にするが、映画への憧れは消えることが無かった。自主制作映画の公開に合わせ配布している、パンフレットやチラシはプロ顔負けの完成度で評判だ。「本業だから。本編よりかっこいいよね」と目を細める。

 ○…5歳から井田中ノ町で育つ。父親は商店街立ち上げたメンバーの一人。「息子として地元への貢献をしたい」という思いから、地元の広報担当を務め、情報誌からホームページの作成なども手掛けている。「いつか井田中ノ町を舞台に映画を作れたらいいね。みんなに出演してもらって」と楽しそうに表情を緩ませた。

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