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愛川町 「不撓」の精神を胸に 新春町長インタビュー

社会

公開:2021年1月8日

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小野澤豊愛川町長
小野澤豊愛川町長

 2021年の幕開けにあたり、本紙では小野澤豊町長に恒例の新春インタビューを行った。小野澤町長は、新たな感染症対策や地域資源を活用した町の活性化策などについて語った。(聞き手/本紙編集長 勝浦勝)

 ――明けましておめでとうございます。まずは昨年を振り返って印象深かった出来事や施策などをお聞かせください。

 昨年は、新型コロナウイルス感染症の流行という、これまで誰もが経験したことのない、未曾有の事態に直面し、その拡大は今もなお続いています。町民や事業者の皆様におかれましては、生活や営みが大きな影響を受け、さらには4月から5月にかけては国の緊急事態宣言が発令されるなど、不安な日々を過ごされたことかと存じます。

 町内でも、「つつじまつり」をはじめ、「農林まつり」や「勤労祭野外フェスティバル」「ふるさとまつり」「宮ヶ瀬ダムナイト放流」など、皆様が楽しみにしておられた各種のイベントにつきまして、残念ながら中止せざるを得ない状況となりました。

 町といたしましても、新型コロナウイルス感染症対策として、3次に渡り総額5億3千万円余りの補正予算を編成し、さまざまな対策事業を実施してまいりました。

 まずは、町民皆様の生命・財産を守ることを第一に、子育て世帯やひとり親家庭、準要保護世帯、さらには妊婦の方への支援金の支給をはじめとして、全町民を対象としたインフルエンザ予防接種の費用助成、町税や水道料金の減免、「次亜塩素酸水」の無料配布、一人暮らし高齢者世帯を訪問しての見守り活動やマスクの配布、外国籍住民向けの感染症予防啓発ポスターの作成、さらには「いのちを守る基金」の創設など、スピード感を持って各種支援事業を進めてきました。

 また、事業者の皆さんの営みを守るために、売り上げが減少した中小企業・個人事業者へ一律20万円を支給したほか、全ての町民皆さんへ3000円分の商品券「あいかわ景気盛リアゲ券」を配布するなど、コロナ禍における地域経済の下支えを行いました。

 ――町立小・中学生など子どもたちへの支援策にも、しっかりと取り組んできました。

 学校の休校などによって影響を受けた町内の小・中学生を励ますために、鉢植えの花を配布した「笑顔の花プロジェクト」や、クオカード、「スCOOLマスク」の配布を行いました。

 各学校では、リモート授業の導入をはじめ、「新しい生活様式」に沿った形での修学旅行や運動会、授業参観を実施するなど、コロナ禍の中で様々な対策を講じながら、できうることを進めてきました。

 ――中学校では、公約の一つでもあった「温かい中学校給食」が9月から始まりました。

 小学校の給食室で中学校分の給食もまとめて調理して配送する「親子方式」により、多くのご要望をいただいておりました「温かい中学校給食」を開始することができたこと、大変嬉しく思っています。

 法律面の課題をはじめ、工事スケジュールに新型コロナの影響もありましたが、無事に予定どおり開始できましたことに、関係の方々に心から感謝を申し上げます。「同じ所で、同じ時間に、同じものを食べる」、このことは、生徒たちに一体感や安心感を与えてくれるものと確信をしております。

 生徒からは、作りたての温かい給食を楽しむ声や、皆で同じものを食べられることを喜ぶ声が上がっているほか、保護者からは、毎日のお弁当作りは負担があったが、栄養バランスの取れた給食はありがたいという声をいただいております。

 引き続き、しっかりと食育を推進し、子どもたちの心身の成長はもとより、安心・安全でおいしい給食の提供に取り組んでいきたいと考えております。

未来見据え 着実に歩み

 ――今年の重点政策をお聞かせください。

 新型コロナは依然終息の見通しが立たない状況ですが、感染予防と社会経済を両立していかなければなりません。感染症の状況や国・県の動向を注視しながら、町民皆様の安全・安心と命を守っていくため「元気」をテーマに、適時適切な支援事業を推進していきます。昨年は台風の上陸もなく、幸い町内で大きな災害はありませんでしたが、コロナ禍での複合災害対応も課題となっています。町では、発熱や咳といった体調不良がある方専用の「発熱者等専用避難所」を町内4箇所に開設するほか、避難所への感染対策物品の整備を進めるなど、引き続き防災・減災対策に力を注いでまいります。町内の活性化事業では、田代運動公園で整備を進めている町内初のスケートボード施設が今月下旬に完成予定となっているほか、開設30周年を迎えた八菅山いこいの森では、昨年度から各種整備事業を実施しており、「ツリーロープクライミング」が始まるなど、より魅力的な観光拠点として、PRに努めてまいります。

 ――半原水源地跡地の活用ではビデオメッセージで伝えました。観光業に厳しい情勢ですが今後の展開は。

 横須賀水道半原水源地跡地の活用では、構想に基づいた基本計画を策定し、住民皆様をはじめ、関係機関や各種団体、町議会からの意見・提言をもとに、数度の見直しを行いました。この基本計画の内容について、説明会を実施する予定でしたが、コロナ禍の影響でやむなく町ホームページで私からのメッセージを含めて動画でお伝えしました。改めて説明会を今月30日・31日に感染症対策に万全を期したうえで開催する予定です。

 新型コロナは地域経済に深刻な影響をもたらし、特に観光関連産業は大変厳しい状況にあるわけですが、こうした時こそ、「ウィズコロナ」「アフターコロナ」を踏まえ、持続的かつ賑わいを創出する拠点づくりが必要と考えております。本年も、様々な状況を見極め、町の将来を見据えながら、一歩一歩着実に取り組みを進めてまいりたいと思います。

 ――新年の町長のキーワードとなるお言葉は。

 今年のキーワードに「不撓」を選びました。厳しい状況が続いていますが、干支の「丑」のように、強く丈夫で、苦労に耐え、困難にも決して屈しない「不撓」の精神を持ちながら、町民皆様のために汗を流していきたいと考えています。

 ――最後に、町民の皆様へのメッセージをお聞かせください。

 「元気があればなんでもできる」。誰もが安心して暮らせる日々を取り戻す年となるよう、町民の皆様には「マスクの着用」「手指の消毒」「3密の回避」といった感染症対策を続けていただきますよう、改めてお願い申し上げます。そして、町でも皆様の暮らしを守るために、今年も全力で取り組んでまいります。医療や福祉の現場で、日夜命がけで働かれている方々に感謝しながら、町民皆様と心を一つにしてこの難局を乗り越えていきましょう。

※感染症対策を十分に実施したうえでインタビューを行っています。マスクは撮影時のみ外しています。

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