年頭寄稿 三浦の飛躍的発展をめざして 神奈川県議会議員 石川たくみ
みなさまにおかれましては、幸多き新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。２０１９年も三浦市のさらなる発展のため、職責をはたしてまいります。
先月７日の神奈川県議会第３回定例会一般質問に登壇し、新たな観光の核づくり事業と城ヶ島大橋無料化、漁港の多目的利用、台風24号の農畜産物被害への対応など８項目を質疑しました。
大橋無料化へ
横浜・鎌倉・箱根に次ぐ、第４の国際観光地をつくる県の「新たな観光の核づくり」事業では、認定を受けた城ヶ島・三崎の地元関係者を中心に一体となり、観光資源の磨き上げ等に取り組んできました。魅力向上に加えて昨年11月には、城ヶ島京急ホテルの建て替えや城ヶ島大橋の無料化に関した発表もあり、世間の注目が集まっています。
しかし一方で、神奈川を訪れる観光客は日帰りが９割以上を占め、観光消費額の伸び悩みが課題です。答弁のなかで黒岩知事は、「観光地同士を組み合わせることで周遊を促し、宿泊客数増をめざす」とし、城ヶ島・三崎は「グルメ」をテーマに横浜中華街と合わせたルートをつくる考えを明らかにしました。
また、城ヶ島大橋通行無料化の時期について、私は東京オリンピック・パラリンピック開催と、大橋開通60年の節目を迎える２０２０年までに実現すべきと考えます。国内外から多くの観光客が訪れる絶好のタイミングであり、強く訴えました。これに対し、知事は島の再整備による景観変化が１つの判断材料になると述べていることから、整備推進を働きかけていきます。
農業・水産業
全国各地に爪痕を残した昨秋の台風24号。県内でも強風による農業用ハウスの破損や骨材変形等が発生し、特に風が強かったところでは施設の全半壊被害も出ました。多くの生産者は冬に備え自ら応急処置を行い、栽培を再開していますが、建て直しを余儀なくされたハウスもあり、今年度の生産を断念せざるを得ないとの声もあります。被災農家の経営再建は急務であり、迅速かつ効果的な対応が求められていました。具体的な県の支援策を質問しました。
被害を受けた農作物の回復促進を目的に、県農業技術センター普及指導員が技術指導を実施。経済的支援では、被災した農業用施設の修繕・倒壊施設の撤去費用等が対象の国の補助に、県が上乗せして助成します。従来、こうした補助事業は「申請が煩雑で難しい」との意見もあり、市町村・農協と連携したきめ細やかな対応を要望しました。
近年、漁業を取り巻く社会・経済環境は大きく変化し、漁業者の高齢化や担い手不足が深刻化しています。漁港は大事な地域資源です。沿岸地域の経済活性化の一策として漁港の多目的利用を進めるべきではないでしょうか。
県は地元の合意のもとで、三崎漁港においてプレジャーボートの係留施設や地域交流拠点整備など取り組んできた例があります。これまでの「管理」から「活用」へ。その一環として、県部局の水産部新設を提案しました。
三浦縦貫道
三浦市民の悲願の１つ、三浦縦貫道路の延伸事業に進展がありました。
08年度に工事が始まった横須賀市林から三浦市初声町高円坊（市道14号）までの約１・９Km（北側区間）。途中、旧石器時代の遺跡が発見されたため、埋蔵文化財発掘調査が行われ、当初の工期から大幅に遅れていましたが、12月上旬、遂に発掘調査が終了しました。２０２０年３月までの供用開始（予定）で本格的な工事が進むことになります。
三浦半島の交通利便性向上、産業・経済・観光・災害など街づくりに寄与する道路の完成に期待が高まります。
三浦ＪＣによってライトアップされた城ヶ島大橋
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