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持続可能なチーム目指し結束して前へ
―まずは対談への思いをお聞かせください。
赤間 社会福祉法人という組織は、福祉に限らずさまざまな地域課題についてサポートしていかなければいけない団体です。地域連携といった部分で、今回は地元に密着されているダイナボアーズさんに対談をお願いしました。
石井 私たちが所属するリーグワンは競技だけでなくラグビーの持つ価値をもっと広げていこうというのが基本にあり、地域密着の理念を掲げています。僕らはこれまでもずっと地域の方々と歩んできて、三菱重工相模原ダイナボアーズというチーム名も変えていません。ラグビーは今まで企業スポーツとして展開されてきましたが、少しずつ地域に目が向いていっているというのが現在の立ち位置かなと思います。そういう意味でこのような場を設けていただきありがたいです。
―福祉とラグビーというお互いの印象をお聞かせください。
石井 高齢者や障がい者のこと、人材育成など解決しなければならない多くの課題があると思いますが、携わっている方々を結びつける場があると、いろいろなつながりができるのではないかと感じています。一部の方々に負担がかからないよう皆で共有できる仕組みが解決の糸口になるのかなと。相模福祉村さんが多くの課題に取り組まれているところを見ていますので、私たちもお力になりたいと思っています。
赤間 ありがとうございます。福祉というのは昔から受け身なものです。僕も福祉の仕事に携わっていなければ、親の介護や子育てなどで問題が生じた時に初めて関わることになる。おっしゃる通り、いろいろな結びつきによって改めて福祉を考えたり知ってもらったりできると思いますので、もっと広報が必要だという考えでこうした対談も企画しています。普段の生活で福祉というものを意識するかというと、なかなかそうでもないですから。
石井 身近な課題ととらえ、そういう気持ちも持っていて行動も起こせるかもしれないのに、きっかけがなくてできていないという方もいらっしゃると思います。私事ですが、私も父母が高齢ですごく身近に感じています。
―ラグビーについてはどうですか。
赤間 私は素人ですがラグビーにはすごく熱量を感じています。他のスポーツに比べてアグレッシブなイメージがありわくわくします。前回の2019年ワールドカップも世の中がかなり盛り上がっていました。今年も、その熱量をぜひ感じたいと思っています。
石井 2019年の日本大会はすごく盛り上がりましたね。日本代表が勝ったというのはもちろんあるのですが、一方で、「ラグビー憲章」の中に5つの言葉があり、その中に「結束」と「尊重」というのがあって、それを大事にしているというのがワールドカップのいろいろな場面で見られました。ボランティアの参加など、ラグビーで言う「ワン・フォー・オール」の精神が認識されたすばらしい機会でした。ラグビーに限らず、スポーツが社会的な課題に向けてもっと発信できるのではないかと感じています。
赤間 僕がラグビーに感じている魅力の一つがその「結束」です。職員が相模福祉村の理念に共感し、チームとして目的に向け「束になって」進む。どのスポーツもそうかもしれませんが、特にラグビーには共感する部分があります。昨今、社会的に組織への帰属意識が薄れているのを感じますが、やはり人を支える福祉だからこそ、もっと皆が目的を統一したり、意識したりすることがすごく大切だと思います。
石井 ラグビーの持つスピリットそのものがそこに非常に合うというか、親和性が高いものだと思います。また、地域との結束という部分で言えば、私たちのグラウンドは会社の中にあり、一般の方は入って来られない場所ですが、市民の皆さんにもっと身近に感じてもらえるような場にしたいと思っています。施設をオープン化し、皆さんに場所を提供して、体を動かすなりイベントをするなり、そういう機会を持てればチームのことも知ってもらえますし、接点が増えていくのではないでしょうか。
―さがみはらSDGsパートナーとして、連携の可能性は。
赤間 ダイナボアーズさんは地域の清掃活動に取り組まれていますよね。私たちも毎朝、田名四ツ谷周辺で清掃活動をしていますが、私たちだけでなく大きな企業と連携することで、活動の意義がもっと広がっていくと思うので、ダイナボアーズさんの取り組みに関わらせてもらいたいなと考えています。SDGsには17の目標がありますが、自分たちの事業の中でできるところから取り組んでいきたいですね。
石井 はい、10年ほど前から毎月第1・第3水曜日に橋本駅北口で清掃を行っています。赤間さんがおっしゃったことを日常的にできるようになっていくといいと思います。当たり前のようにいろいろな方がそこに参加し、少しずつ活動が大きくなっていく。そういうイメージでできるといいですね。
赤間 地域の方々にはいつも「ご苦労さん」なんて声をかけてもらっています。ああいう活動は習慣化していかないといけないので、地道に続けていきながら、何らかの成果につなげていくために、ダイナボアーズさんと一緒に定期的に大きなイベントやキャンペーンができればいいと思っています。
石井 また、不登校の子どもたちにグラウンドでラグビーにふれてもらうという機会も過去にありました。そんなこともヒントになるのではないでしょうか。いろいろな方に楕円形のボールを通じて体を動かしてもらうとか、そういうことはできるのでは。
赤間 当法人は障がい児入所施設がありますが、ラグビー選手と接したら子どもたちがどんな反応をするんだろうな。職員や利用者の方々にもスポーツやエンターテインメントとして観てもらい、そこから選手との関わりもできたらうれしいです。いろいろな機会があるといいですね。そこはぜひ積極的にやっていきたいです。
国内最高峰への挑戦
―今シーズンの展望は。
石井 ディビジョン1(D1/国内最上位リーグ)という日本の最高峰でプレーができることを楽しみにしています。また、リーグワン1年目の昨季は地域の方々の応援を感じる1年だったと思います。私たちも地域に根づく努力をしてきて、その方向性が間違っていないことを実感できました。今季はもっと地域の方々に喜んでいただけるようなパフォーマンスをしたいですし、それが皆さんがスタジアムにお越しいただく原動力になると思います。また、リーグワンとしてはお客さんのために非日常的な空間を打ち出していこうという動きはあります。ダイナボアーズでも、グッズを揃えてスタジアムを緑に染めていただくとか、チアダンスなどでエンターテインメント性を高めるといったさまざまな仕掛けを用意しています。そういう部分をうまくPRにつなげられるかが課題です。
赤間 イメージ的にはエンターテインメント化、プロ化という部分で雰囲気もだいぶ変わってきていい流れになっていると感じます。また、良いタイミングでワールドカップもありますから、盛り上がってくると思いますよ。
法人設立40周年
―一方、相模福祉村は6月に設立40周年を迎えます。
赤間 亡くなった先代(赤間一之氏)が法人を立ち上げて40年を迎える中で、組織として改めて理念の確認や共有を図りながら、皆でまとまって意識を高めていきたいと思っています。一丸となって組織を盛り上げ、10年先にある50周年に向け、持続可能なチームにしていきたいと考えています。
―「帰属意識」を高めていくということですね。
赤間 福祉の仕事をしている人は、「そこにいる人を助けたい」という思いを持って従事しているわけですが、相模福祉村というチームにいることによってその価値観が高まったり、やりがいに結びついたり、それが実現できる職場だということを再認識してもらえるような働きかけをしていきたいと思っています。あくまでも押しつけにならないようにですが。
石井 40周年も何か一緒にできることがあればしたいですね。
赤間 施設を新しく建てるとかそういうのもいいけれど、一度皆の意識を統一させることも組織を持続させるためには必要だと、そう考えるきっかけになったのが、チーム一丸となるラグビーというスポーツであり、ダイナボアーズさんなんですよ。これからいろいろな企業で業務がAIなどに変わる部分があると思いますが、私たちの業界は人で支えていかなければいけないし、人を雇用していかなければいけない。魅力ある会社をつくっていかないとこれからは人材確保がどんどん難しくなってくるし、事業を始めるには多くの仲間たちの力が要るので、法人の魅力をブラッシュアップすることが必要になってくるのかなと思います。
―相模原をより良い街にしていくためにはどうしたら良いでしょうか。
石井 社会課題に対して、こういうことをしていかないといけないとか、そういう思いをそれぞれが形にしていくことが大事です。いきなり100でなくても、10とか20とか、一般的に、身近になるようにしていきたいです。ですので、こういう出会いを大事にしていきたいですし、関わる人がもっと増えていけばいい。自分たちができることは何かというのを考えていくことが大切なのではないでしょうか。
赤間 さまざまなプラットフォームを使いながら地域貢献だとかいろいろな機会で企業としての魅力を発信していく中で、皆さんに福祉を身近に考えてもらいたい。そのために、いろいろな方々とのつながりをもっと広げていかないと。あとは、お互いに協力しあって、ダイナボアーズさんが今後活動していく中で福祉の魅力を広めたり、逆に私たちがスポーツのイベント性やチームの魅力を伝えたりしていくようなことができたらいいと思います。
―読者へメッセージを。
石井 皆さんにラグビーの魅力を伝え、市民が一体になれるようなパフォーマンスをしっかり出していきたい。それと並行して、皆さんが課題に思うことに一緒に取り組んでいきたい。この2つをしっかりやっていくことをお誓いしたいです。あとは、今シーズンのダイナボアーズに期待してください。ぜひスタジアムへ。
赤間 相模福祉村が地域の皆さま方の安全安心のために活動を続けるということをまずはお伝えしたい。また、コロナの第8波もあり自粛、自粛で気持ちが前向きになれない中、たまにはダイナボアーズさんの試合を観に行くなどして心を解放する機会を持つとか、前に進むことをしていかないと。皆で地域を盛り立てていくような機会をつくっていけたらと思っています。
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