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藤沢版 公開:2017年6月23日 エリアトップへ

大鋸の岩井さんに栄冠 岐阜の小島信夫文学賞

文化

公開:2017年6月23日

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授賞式であいさつをする岩井さん
授賞式であいさつをする岩井さん

 大鋸在住の会社員・岩井圭吾さん(30)による長編小説『裂果』が「小島信夫文学賞」を受賞し、6月4日に岐阜市で行われた授賞式で表彰状が手渡された。

 同文学賞は、岐阜市出身の芥川賞作家・故小島信夫氏を顕彰するために創設。第9回目となる今回は、原稿用紙400枚以内の長編小説を対象とし、応募総数は66点だった。

 『裂果』は、和歌山で両親とみかん農家を営む満田幸彦が、みかんの有機栽培をめぐって苦悩する純文学。家事や農作業に追われて疲弊した幸彦は、品質を批判されたのを機に除草剤を使用してしまう。窮地に追い込まれていく心理や、小さな集落での人間関係が緻密に描かれている。

 選考委員長の作家・三宅雅子さんは「考えさせられ、余韻が残る秀逸な作品」と講評。岩井さんは「集団における同調圧力や、肉親との軋轢を描きたかった。時間をかけて作り込んだ作品なので、偉大な先生の名の付いた賞を頂き、大変光栄」と喜びを語った。

1年で3作品が文学賞

 幼少期から小説家に憧れ、大学生で本腰を入れて文学に向き合ってきたという岩井さん。現在は大手メーカーに勤める傍ら、帰宅後や休日に執筆活動を行っている。本作の受賞のほか、短編『たちきる』で大賞となる「2016年度ふるさと秋田文学賞」、長編『うつくしき屑』で「第8回野生時代フロンティア文学賞奨励賞」を受賞。この1年で才能が花開いている。

 契機となったのは講談社の新人賞の講評だった。最終選考に残るも、「500頁のあらすじを読んでいるよう」との指摘を受け、心理や風景などのあらゆる「描写」を徹底的に磨いたという。「少しずつ上手い描写ができるようになり、結果も出てきた」と力を込める。

 岩井さんの一部の受賞作品は、各文学賞のホームページで閲覧できるほか、電子書籍『ポロロッカの子』(【URL】http://www.d21.co.jp/shop/ebookp9784799381878)が発売されている。

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