8月9日(火)からレディオ湘南で放送する「ラジオで学ぼうふじさわの生き物」の講師を務める 小島 仁志さん 亀井野在勤 42歳
生き物の大切さを「楽しく」
○…自然環境、生物を「楽しく、分かりやすく」。市の放送講座を引き受け、目指したのは「トークラジオ番組」。日大生物資源科学部助教の自身が聞き手で、毎回ゼミの学生と進行。「学生が選んだ生き物と一押しのポイントを語る。藤沢には北部の自然にも宝のような魅力がある」。江の島や里山、遊水池に希少種、文学にまつわる生き物まで。飽きさせないテーマを考え、全8回の放送に向け収録の真っ最中。双方向型を意識し「リスナーから『後世に残したい生き物』を募集する。遠藤エリアで現地学習も企画した」。専門分野を楽しませるアイデアを盛り込んだ。
○…東京都小平市生まれ。用水路を探検して遊んだ少年時代。中高ではいわゆる「がり勉」で机にかじりついたが、日大の実習で、再び外の自然の魅力を思い出した。院では大山千枚田の研究に没頭。畔の植物の咲き方を観察し「地味に見える研究に発見がある。コケリンドウが生える様子がかわいらしくて」と思わず頬が緩む。
○…県公園協会で3年勤務し、恩師の誘いで日大へ。助教は今年で4年目。ゼミの学生たちとは「会社の先輩後輩的な間柄」といい、研究室の水槽のヨシノボリ、研究棟の屋上庭園のオタマジャクシなどもともに世話をする。「スズメやツバメ、身近な生き物も実は数が減ってきている。生態学的に重要な存在と気付いて、危惧種になる前から大切に守らないと」
○…「フィールドワーク」の現場は地域活性にも。昨秋には遠藤・御所見エリアでのローカルツーリズムイベントの企画・事務局、遊行寺の多言語ICタグ案内板作り、小学校の藤沢宿学習などにも学生とともに協力。「地域資源と暮らしが育み合うなら、どんなことでも力になりたい」
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