座間市はこのほど、ボタンひとつで110番通報できる「緊急通報装置」を東原4丁目の歩道に設置した。近隣に交番がないため、その補完としての役割を担う。通報時には赤色回転灯が光りサイレンが鳴るほか、過去1週間分のデータを記録するカメラも備えられ、防犯効果への期待も集まる。
装置はさがみ野駅から北側約250mの交差点わきに設置された。最寄りの栗原交番からは直線距離で約1Km。近隣住民からは、かねてより交番の設置を要望する声が上がっていたという。
市は県警に要望を上げているが「このエリアは海老名市や綾瀬市との境に近く、各市がそれぞれ交番を要望している。どこに置くかが難しく、時間を要するのでは」と推測。近くには警察官の立ち寄り所があるが、常時の見守り体制の確立と事件・事故対応の迅速化を目指し導入に踏み切った。
設置費用は約413万円。うち330万円は、防衛施設のある地方自治体に国が交付する「特定防衛施設周辺設備調整交付金」で賄い、残りは市税を充てる。
同様の装置は厚木市や伊勢原市、綾瀬市で導入済み。海老名市では市内全ての小学校周辺に置いている。
地元商店会「抑止に期待」
さがみ野駅北口エリアは、地元商店会「みどりとさくらの街さがみ野」らが主体となり、街の美観向上等を通じて治安維持を図ってきた。同会の関吉実治会長は「早朝から花壇の手入れをする人もおり、人目は多い。それでも花を盗んだり、看板に悪さをする人も稀にいる。装置が抑止につながってくれれば」と話す。
愛称は「ざまりん110ばん」
装置の赤いボタンを押すと県警指令室に直接繋がり、同時に装置上部の赤色回転灯とサイレンが周囲に異常を知らせる仕組み。青ボタンは通話終了。県警側の対応は通常の110番と同じで、警察官及びパトカーが現場へ急行するなどして、対応にあたる。
上部にざまりんを描いた
目印が設置されたことから、市は「ざまりん110ばん」と愛称を定めて周知を急ぐ。今月19日には周辺住民向けに説明会を開き使用方法を解説するという。
担当者は「装置が設置された場所は、子どもたちの通学路でもある。皆が安心して桜並木の下を歩けるよう、しっかり役目を果たしてほしい」と期待を込めている。
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