【Web限定記事】川崎フロンターレ
W杯日本代表に谷口彰悟選手、山根視来選手が選出
記者会見で意気込み語る

ふろん太、カブレラからカタール行きのエアチケットを受け取る谷口選手（左）と山根選手
W杯メンバーに選ばれた心境を語る谷口選手
笑顔で質問に応じる山根選手

　「FIFAサッカーW杯カタール2022」に出場する日本代表メンバーに川崎フロンターレのDF・谷口彰悟選手、山根視来選手が選ばれた。メンバー発表が行われた11月1日、２人はフロンターレ麻生グラウンドで記者会見を開き、大会に向けた意気込みをそれぞれ語った。

　当日、午後２時から行われた日本代表のメンバー発表。森保一監督から、今大会に臨む26選手の名前が読み上げられ、フロンターレからは谷口選手、山根選手が選出された。海外組の選手が多く選ばれる中で、Jリーグの同一チームから複数の選手が選出されたのはフロンターレのみ。多くの報道陣から拍手で迎えられた2人は、緊張した面持ちで会見場に登場した。

　Ｗ杯メンバーに選ばれたことに対し、谷口選手は「素直に嬉しく思っている。それと同時に、非常に高ぶる気持ちもあり、そこを押さえて冷静に準備していかないといけないという自分もいて、味わったことのない感覚」と話し、山根選手は「大変光栄。自分が夢見ていた舞台なので、嬉しさと、ホッとする気持ちと、もっとやらなければいけないという思いが心の中で絡み合い、本当に日本のためにやらなければいけない」と率直な感想を語った。

　代表メンバーの発表、名前が呼ばれた瞬間について、谷口選手は「この日が近づくにつれ、緊張していた。会見が始まったときはドキドキで、これまで感じたことのないような緊張感だった。名前が呼ばれてうれしかったし、安心した。僕以上に周りのチームメイトや、スタッフが喜んでくれてうれしかった」と安堵感をみせ、山根選手は「昨日は眠れず、すごい意識をしていた。サッカーをやっていないときは緊張したことがなく、人生で一番緊張した」と胸の内を明かした。

「日本代表ならやれる」

　数少ない国内組からの選出ということで、Jリーグの代表として世界の舞台で戦い、結果を残したいという2人。「大学を出て、このクラブに入団して、育ててもらった。基礎的な部分、フロンターレのスタイル、そういったものを突き詰めていけば、どんな相手でも通用するというのは、自分の経験から確信に変わってきている。そういう意味で、今までたくさんの監督、コーチ、スタッフ、選手も含め、いろいろな人たちと一緒にサッカーをして、成長させてもらっているなと実感している。今まで関わってくれた方々に感謝を伝えたい。今回、W杯に出場できる権利を得たことは、周りのサポートがあって、今ここに座っていられるので、感謝の気持ちでいっぱい。このチームからたくさん代表選手が出てくることを願っている」と感謝の気持ちを語った。山根選手は「フロンターレに来て、今まで自分が苦手で目を背けてきたところに出合って、そこで大きくサッカーとは何かを知ることができた。大きく成長することができたと実感している」と同じくフロンターレへの思いを語った。

　日本代表メンバーとしてW杯に出場することを目指して、これまでサッカーに取り組んできたという２人。今大会では、優勝経験のあるドイツ、スペイン、中南米の強豪・コスタリカと予選グループで同組になった。谷口選手は「簡単な試合はないが、完全に劣っているかと言われるとそうではないと強く思う。世界で戦える日本人がいるということを証明できる良い機会。とにかく全力で、目の前の１試合１試合、勝ち点を重ねていけるように、全力で戦っていくだけ。それができるメンバーがそろったと思っているので、みんなでひとつになって戦っていけるチームをつくっていきたい」と力強く語った。山根選手は「厳しいグループですけど、日本代表ならやれると思っている。そのための準備を、この瞬間からやっていきたい」と意気込みを語った。

　2人の後に、会見を行ったフロンターレの鬼木達監督は「2人が選ばれてうれしい。正直ドキドキしながら発表を待っていたので、ホッとしたという気持ちが強い。思い切って戦ってほしい。日本代表というプレッシャーがあると思うが、そういうものを背負い込むのではなくて、最後は自分たちで勝ち取ったので、楽しんで、なおかつチームを勝たせるためにハードワークしてほしい」とエールを送った。

　W杯は、11月20日から開幕。日本代表は、23日（日本時間午後10時K・O）にドイツ、27日（日本時間午後７時K・O）にコスタリカ、12月1日（日本時間２日午前４時K・O）にスペインと対戦する。