20年以上にわたり伝統工芸「ヨーロピアン・ペインティング」を手掛けてきた田渡(たわたり)隆代さん(50歳/立野台)と、美術大学で銅版画を学んだ娘の菜月さん(22歳/東京都)。親子として、創作者として、お互いを尊敬しているという2人の作品展が、今月11日から大和市南林間のカフェギャラリー「野の花」で始まった。会期は今月29日(土)まで。
ヨーロピアン・ペインティングは、16世紀頃から伝わる伝統工芸で、木製品などに絵を施すもの。寒冷地に住む人々が、冬季に家具や家の柱に絵を描いたのが始まりとされる。
隆代さんは、1988年にヨーロピアン・ペインティングを日本に広めたとされる木村恭子さんに師事。1990年から指導者として活動するようになり、育児と両立しながら、市内で教室を主宰してきた。
母親の姿を見て育った菜月さんも、小さい頃から絵を描くのが大好きで、高校卒業後、武蔵野美術大学に進学。当初は油絵を専攻していたが、3年生から銅版画を学ぶようになった。
創作では、ニードルと呼ばれるキリのような道具を使い銅板に線描。繊細なモノトーンの世界を表現する。高い集中力と根気が要求され、隆代さんも「緻密な表現力に圧倒されます」と太鼓判を押す。
「旅行気分に」
菜月さんの卒業と作家活動スタートに合わせて企画した作品展。ヨーロッパ中世期の写本装飾をテーマに、それぞれがヨーロピアン・ペインティングと銅版画の作品を制作した。ローマ字や植物をモチーフにした作品が約30点並ぶ。隆代さんは「お互いの個性がぶつかり合うことなく、融合した作品展。ヨーロッパを旅行しているような気分になってもらえれば嬉しいです」と呼び掛けている。
午前11時から午後6時(日・月定休)。野の花は南林間1の18の16の2F。問い合わせは隆代さん【電話】046・252・0521。
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