「ウルトラマンなど特撮を手掛けた監督と一緒に映画を作ってみよう」と小学生を対象に行われたワークショップに座間市立入谷小学校6年の日高瞬希さんが参加した。
このワークショップは町田市で「映像文化の発展」や「映像作品の発表の場の提供」などを目的に市民ボランティアで組織する『鶴川ショートムービーコンテスト』実行委員会が主催するもの。夏休みの4日間を使って、撮影し、一つの映画作品を仕上げる。今年は8月23日からの4日間で行われた。講師はウルトラマンメビウスやウルトラマンティガなどを手掛けた小中和哉監督。
今回で4回目となったワークショップでは、児童たちが怪獣のキャラクターやストーリーを考え、小中監督らが指導する形をとっている。撮影も演技も児童たちが交代で担当する。
昨年に引き続き参加した瞬希さん。今年は妹の祥乃さん(1年)や笠原伶介さん(6年)、安保雅矢さん(同)、金井禅之介(2年)と一緒に申し込んだ。「去年、とっても楽しかったので皆で参加できてよかった」と瞬希さん。
「監督になりたい」
採用された怪獣キャラクターは瞬希さんのアイデア。二酸化炭素を吸収し、酸素を吐き出す怪獣だ。「家族旅行をしている時に、パッとひらめきました」。撮影をまとめる監督役にどうしてもなりたくて、夏休み中ずーっとアイデアを考えていたという。
キャラクターが決まると、ストーリーと着ぐるみ作りが始まる。昨年に引き続き監督に決まった瞬希さんはストーリー作りに没頭。小中監督らと相談しながら、怪獣の性格や出場人物、物語の展開などを決めながら台本を作っていった。
監督の魅力を「撮影全体を見渡すことができて、作品全体を自分の話にできるところ」と話す。撮影中はカメラの後ろから演者らに指示を出し、カメラのアングルなども工夫しながら作品を完成させていった。
「問題作だね」
今回の怪獣は「アース・ガーディアン」。地球温暖化という環境問題をテーマにしながら、人間のエゴや無関心も扱う重層的な作品となった。ミニチュアを使って街の中を怪獣が暴れるシーンや、児童たちが会話するシーン、思いを吐露するシーンなど、特撮技術を駆使しながらも物語性を重視した作品に仕上がり、同団体のスペシャルアドバイザーである飯島敏宏監督(ウルトラマンなどを手掛け、バルタン星人の生みの親)は作品を見て、「問題作に仕上がってね」と作品の完成度とストーリーの面白さに驚いていた。
「できれば将来、こういった仕事に就きたい」と瞬希さん。出来上がった作品を見て、「思ったようにできたところもあったけど、イメージが違うところもあった。来年もやりたかったけど、中学生になるので、お手伝いに行ければ」。
作品は同団体ホームページ(www.tsurukawa-smc.com)で近日公開予定。
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