昔のスライド映写機で宮澤賢治の童話を上映する復興支援イベント「幻燈会」が3月16日に開かれた。会場となった座間神社会館すいめいのギャラリー杜(もり)にはおよそ150人が来場し被災地支援の想いを深めた。
有志の市民による「宮沢賢治幻燈会実行委員会」(久保田眞知子委員長)が、演奏家集団「りべるて響会」や同神社、国際ソロプチミスト座間などの協力を得て主催したイベント。岩手県出身で、災害が多い時代を生きた詩人・宮澤賢治の作品を通じて、復興を後押しする狙い。
この日は版画家の佐藤國男さんが、宮澤賢治の「ゆきわたり」を題材に製作した作品を上映。兄妹とキツネの心通う交流が、幻灯機ならではの温もりある映像で描かれ、観客は見入っていた。初めて幻灯機の映像を見たという佐竹久美子さんは「版画の立体感が表現されていて、柔らかく吸い込まれそうな映像でした」と感心していた。
上映終了後には、りべるて響会のソプラノ歌手遠田歌子さんが、「花は咲く」と「ふるさと」を熱唱。サビを来場全員で合唱すると、会場は盛り上がりを見せていた。また、観客として来場していた車イス女優・萩生田千津子さんが特別に、宮澤賢治の「雨ニモマケズ」などを朗読した。
イベントで集まった収益は、文化の復興支援として東北に送られる予定。
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