座間市では救命作業を迅速に行おうと、医療情報を書き込み自宅に保管する「救急医療情報キット」を、2011年度から高齢者に配布している。11年度と12年度の配布数は、合わせて1450個ほど。市は、市民に更なる利用を呼びかけている。
救急医療情報キットは、高齢者の安全や安心を確保するためのもの。かかりつけ医、持病、薬剤情報提供書や診察券の写し、入院と治療歴、服用中の薬、緊急時の連作先などを用紙に書いて、プラスチックの筒に入れる。
キットは冷蔵庫のなかで保管し、万が一救命活動が必要になった時に、救急隊員がこれを活用する仕組み。また、専用のステッカーを、玄関ドアの内側や冷蔵庫の外側に貼り付け、救急隊が発見しやすいようにする。
周知に課題
座間市は、キットを11年度から導入。初年度は民生委員を通じて、独居の高齢者(おおむね65歳以上)に1044個を直接配った。12年度は対象を、高齢者のみで構成される世帯へと拡大。また、市福祉長寿課で申請を受け付ける形式に変更した。広報とホームページのほか、市老人クラブ連合会と市自治会総連合会を通じて周知したが、配布数は約400個だった。
導入から2年度が経ち、救急隊員から「キットがあって助かった」という声も上がっているという。同課では今年度、介護プランを作成するケアマネジャーを通じて、更なる周知を図る考え。「『自分は大丈夫』と思っていても、救急車を呼ぶ必要に迫られるかもしれません」とし、「キットがあればスムーズな救命につながります。ぜひ備えを」と呼びかけている。
申請は窓口で受け付けている。体調不良で来庁できない場合などの問い合わせは同課【電話】046・252・7127へ。
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