座間市を含む5市1町の水田に供給する用水路を管理している「県相模川左岸土地改良区」(=海老名市中新田/赤井光夫理事長)がこのほど、適正な業務運営が評価され、全国で5団体のみが選ばれる農林水産大臣賞を受賞した。
同会は昭和5年に設立され、洪水防止や景観の形成など多面的機能を発揮する農地を守る役割を担っている。
多面的機能とは、農地を米や野菜などの生産の場だけではなく、生物の暮らしの場の提供や川の流れの安定を確保、温暖化の緩和など、さまざまな影響を指す。
工夫した取組み評価
冬期間の慣行水利権を活用し、米作りをしない冬の間に水を入れることで雑草を抑制する「冬期通水・冬期湛水」や、地元酒造会社と連携し酒造工程で発生する米ぬかの水田還元等による酒米栽培を行うなど、地域農業の活性化や地元特産品の開発・生産にも寄与している。
また、海老名市立今泉小、上星小の5年生を対象に田植えから稲刈り、収穫祭の課外授業を通して田んぼに流れる水について、次世代に取組みを伝えている活動や、新たなエネルギー資源として多くの企業が注目しているという用水路の流れを利用した小水力発電に対しても開発の実証実験を行うなど、さまざまな工夫した取組みに対し、地域農業を牽引する役割を果たし、他の土地改良区の模範となると評価を受けた。
農林水産大臣賞は、地区面積500ヘクタール以上の土地改良区、全国約6800団体から毎年5団体が表彰を受ける。
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