湘南台市民活動プラザの所長を務める 堀 千鶴さん 亀井野在住 57歳
市民活動は自己表現
○…藤沢市北部の市民活動の拠点となる「湘南台市民活動プラザ」の運営が、10月9日から始まる。その初代所長を務める。「藤沢市は市民活動がとても活発なところ。これまで北にも拠点が欲しいと思っていたので希望が叶った。充実した施設にしていきたい」と思いを語る。
○…六会地区で15年ほど前から活動を行っている。きっかけは、ゴミの問題をなんとかしようと、衣類のリサイクルを始めたこと。最初は何も分からず、自転車で近所を走り、拡声器で提供を呼びかけて回った。思いがけず反響が大きく、会場にした神社の社務所に収まりきれないほどの衣類が集まった。「同じ思いの人が多くいて、私たちを信頼してくれた」と目を細める。人々が必要だと感じ、自ら何かを始めるのが市民活動。初めての活動で、誰もやっていないことをやる大変さも楽しさも実感した。
○…市内亀井野で生まれ育つ。「住んできて良かったと思いたい」「子どもたちに今の状況を引き継げるのか」、そんな言葉から、育った地域を少しでも良くしたいという思いを強く感じる。プラザの開設も「立ち上げる苦労は背負おうと思う。良い環境で若い人にバトンタッチできればいい」と役割は地域や人のため。市民活動に参加することを「自分の表現方法の一つ」と例える。初めて市民活動に参加する時、当時中学生だった娘に相談すると「これができるというものが一つあれば良いんじゃない」と親身に答えてくれた。活動は自分ができること、自分を表現する場なのかもしれない。
○…子どもの頃は、琴、花、お茶と習い事に忙しかったとか。今はNPO法人をどう作るか、資金はどうするのかなど活動に関することで頭がいっぱい。欧米に比べ日本のボランティアはまだまだ。「地域に根付いた拠点が多くできてほしい」と瞳を輝かせた。
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