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藤沢 スポーツ

公開日:2019.09.27

大けが乗り越え復活ゴール
石川在住の田場選手

  • ピッチで躍動した田場ディエゴ選手(YSCC提供)

 4年前の第93回全国選手権で日大藤沢をベスト4へ導いた高校サッカー界のスター選手が、大けがを乗り越え復活のゴール--。



 かつて「日藤のマラドーナ」の異名をとった田場ディエゴ選手(23・YSCC)=石川在住=が8日、三ツ沢球技場で行われたJ3リーグ第22節、セレッソ大阪U23戦に出場。Jリーグ初出場初ゴールという鮮烈な復活劇を演じた。



 後半残り10分に途中出場すると、左サイドから中央へ切れ込み右足を一閃。ペナルティーエリア外から放たれた強烈なシュートがゴール右隅に突き刺さった。試合も3対0で快勝。「出場したら絶対に点を取ってやると思っていた。やっと戻ってこられた」と喜びをかみしめた。



「プレーする喜び感じる」

 

生まれも育ちも藤沢の田場選手。両親は日系ペルー人で、父親が元アルゼンチン代表のディエゴ・マラドーナのファンだったことから、その名を授かった。高校時代の活躍で注目を浴び、卒業後は国士舘大へ進学。大学4年の6月、プレー中に右ひざ前十字靭帯を断裂、全治8か月の大けがを負った。



 プロを目指し、その夏に複数のJ1、J2クラブの練習に参加予定だったが断念。一度は競技への復帰を諦めかけたが、両親の希望もありサッカーを続ける道を選んだ。その後も複数クラブの練習に参加したが、思うようにプレーできず、今年4月、引退覚悟で受けたYSCCに拾われた。



 だが、給与も交通費も支払われないアマ契約で、普段は藤沢から横浜にあるグラウンドまで電車通勤。午前中に練習し、午後はテラスモール湘南の紳士服店で働く日々を送っている。



 そんな環境にも「今は楽しい」と笑顔。「プレーできなかった時期が長かったので、今はサッカーができる喜びを感じる」と充実しているようだ。



 今の課題はけがをして衰えたスタミナつけること。「目指す舞台はもっと上、でも一歩ずつ登っていきたい」。これからの活躍に期待がかかる。

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