2月14日に開かれる「市町村対抗かながわ駅伝大会」の座間市チームキャプテンを務める 野村 雄一さん 緑ケ丘在住 22歳
10年の思い、走りに込めて
○…夢中で走り続けた10年間だった。中学から陸上第一に生きてきたが、1月初旬に大学での寮生活を終えて、ついに引退。4月からは持ち前の人当たりの良さを生かし、商社マンとして新たな第一歩を踏み出す。いわば、陸上生活10年間の集大成とも言えるかながわ駅伝では、座間の名を背負って10Kmを走る。「中学生もいるチームのキャプテンだから。しっかりとバトンを受けて、後輩たちにいいところを見せたい」と明るく意気込みを語る。
○…幼少から走ることが好きだったが、体力がない上に喘息の持病があり、中々思い通りにはならなかった。座間中では陸上部に入部し、恩師の「やってみろ」の一言で長距離ランナーに。初めは部内最下位でスタートしたが、人一倍の練習量で体力不足を克服。2年生になるころにはエースとして活躍した。「喘息は出なくなったけれど、今度はすぐに筋肉が付いてしまって」。必要以上に体重を増やすとスピードが落ちるため、食事にも気を配るストイックな日々を送った。
○…元・箱根ランナーの恩師の影響で、いつしか照準は箱根路に定められた。歓声が渦巻き、毎年ドラマが生まれる217・1Kmの世界に憧れ、帝京大学に進学。寮生活が始まった。「こんなに練習するのか、とはじめは驚きました」。雨の日も雪の日も、あられが降っても練習は欠かさず、昨年ついに念願を果たした。今年は直前のメンバー変更に泣かされ出場を逃したが、座間に戻った現在も練習は毎日欠かしていない。
○…「陸上漬け」の青春時代を終えた今、挑戦してみたいことはいくらでもある。「就職までの間に、とにかく遊んでおきたい」。そう口では言ったもののトレーニングは止められず、同級生たちとの旅行にも行かずに走り込んでしまったほどだ。「2月の駅伝は自分の引退試合。個人の記録も大切だけれど、それよりもチームの結果にこだわって、最後に華を添えたい」
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