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公開日:2011.09.23

土砂災害これまでの動き前兆現象
市内警戒区域を調査
今年度中に県が指定し公表予定

  • 土砂災害警戒区域の設定方法

 近畿地方で集中豪雨による深刻な土砂災害が相次ぐなか、座間市では、がけ崩れに関する市内の「土砂災害警戒区域」を神奈川県が指定し、今年度中にも公表する予定だという。市では今後、市民へ向けた説明会を実施する。※9月20日起稿



 土砂災害とは、がけ崩れ、土石流、地すべりの3種類の自然現象を指す。新たに指定される「土砂災害警戒区域」は、土砂災害による住民等の生命または身体に危害が生じるおそれがあると認められる区域のこと。1999年に広島県で発生した大雨による大規模な土砂災害を受けたもので、神奈川県では横浜市や横須賀市、鎌倉市など、既に1706箇所が指定されている(平成22年9月時点)。



 座間市での指定に向け県では航空写真などで調査。市内には土石流、地すべりの危険性が生じる該当地域はなく、がけ崩れの危険に関する区域指定となる。



 指定基準は傾斜度が30度以上で高さが5m以上の急傾斜地と、傾斜地の上端から水平距離が10m以内の土地と傾斜地の下端から傾斜地の高さの2倍以内(50mを超える場合は50m)の土地を指定する(図参照)。



 指定されると土砂災害防止のための情報伝達や警戒避難体制の整備、住民への周知が強化される。また宅地建物取引業者は土地や建物の売買にあたり重要事項としての説明が義務付けられる。



 市内では昭和47年「急傾斜地崩壊危険区域」に入谷1丁目1540付近が指定された。これは勾配30度以上、高さ5m以上、崩壊による危険の生じる可能性がある家屋が5戸以上という地域が指定されるもの。昭和44年に施工された急傾斜地法に基づいて、県による壁の擁壁工事が施されている。また平成15年には、がけ崩れの潜在的な危険性がある「急傾斜地崩壊危険箇所」に市内47箇所の地点が挙げられている。これらの調査結果も踏まえて、警戒区域が指定される。



 土砂災害の前兆現象には、がけからの水がにごる、地下水やわき水が止まる、斜面のひび割れや変形がある、小石が落ちてくる、異様なにおいがするなどがある。市安全防災課では「このような現象を確認したら早めの避難と防災機関への通報を。そこに住む方々が一番気付きやすいので、地域で防災意識を高く持って常日頃から注意していただきたい」と呼びかけている。 問い合わせは同課【電話】046(252)7395まで。

 

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