多発している振り込め詐欺の被害を防ごうと、座間警察署(陶山(すやま)和美署長)がこのほど特別チームを立ち上げた。専従する署員14人が1月31日から、高齢者宅を直接訪問し、詐欺への注意を呼びかけている。
2月3日、振り込め詐欺の前兆電話が多い入谷地区で、署員が70歳以上の人の住む家を個別訪問していった。訪問先で配るのは、座間防犯協会(近藤昭夫会長)の協力によって作った特製ステッカーと、「電話でお金を請求する『息子はサギ』」と書かれた啓発チラシ。ステッカーには「だまされるな お金の話は 振り込め詐欺」というメッセージや、警察署の電話番号が載っている。これを電話機に貼ってもらう事で、もしもの時の気付きを促す狙いだ。
訪問先で署員は、「息子さんをかたる以外にも、色々な詐欺があります。電話でお金の話が出た時点で、すぐ警察に電話して下さい」と繰り返し強調していた。訪問を受けた81歳の女性は「登録済みの電話番号以外には出ないようにしています」などと対策を話していた。
昨年から被害多発
同署によると、息子や孫をかたり金銭を騙しとる「振り込め詐欺」の被害は、2013年で23件、総額7009万円になった。金融商品取引に関する詐欺なども含めると、被害額は1億円を上回る。さらに、今年は既に6件も発生しており、被害額は1300万円にのぼっている(2月3日時点)。
手口としては、犯人が直接受け取りに来る「現金手渡し型」が多く、被害に遭った人の約9割が高齢の女性だという。
こうした事態を受けて、発足したのが専従署員14人で構成される特別チームだ。交番勤務の署員による巡回とは別に、制服姿で地域を回っていく。訪問は、詐欺の前兆電話が多いとされる栗原中央・入谷・立野台などをまず重点的に行い、その後全域へ拡げていく方針だ。こうした体制は、県内の警察署でも珍しいという。
同署は被害防止対策として、【1】電話番号変更の連絡が来たら必ず前の番号に確認する、【2】自宅の電話に注意喚起のシールや紙を貼る、【3】在宅時も留守番電話を設定して犯人とは直接話さないなどを挙げる。
詐欺に関する相談や問い合わせは同署【電話】046・256・0110へ。
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