座間版 掲載号:2018年11月23日号
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芹沢公園内 地下壕を初公開 戦争遺産とともに地層も

文化

(写真左)地下壕内の様子。高さ、幅も3mほど。(写真右)箱根火山による地層を説明する職員。職員が手を広げている部分が火砕流の地層。その下にある白い地層が「箱根東京軽石層」(写真下)整備された地下壕の入り口
(写真左)地下壕内の様子。高さ、幅も3mほど。(写真右)箱根火山による地層を説明する職員。職員が手を広げている部分が火砕流の地層。その下にある白い地層が「箱根東京軽石層」(写真下)整備された地下壕の入り口

 “6万6000年前の噴火の跡がクッキリ”。座間市は11月15日、芹沢公園内にある地下壕を初めて報道陣に公開した。この地下壕は第2次世界大戦末、日本軍が掘ったもの。地下壕の存在は戦争の記憶を残すとともに、遥か昔の地球活動の記録も露わにした。

 この地下壕では戦闘機「雷電」の部品などを製造していたとみられ、台湾出身の少年工も多く働いていたという。台湾少年工の来日75周年に合わせて同市は、塞いでいた入口2カ所を整備し、鉄柵越しに中を見学できるようにした。

 アミダ状に東西南北に張り巡らされた地下壕は総延長約1500mにも及ぶ。しかし日本軍が部品を製造していたような痕跡はほとんどないが、ツルハシを使って土を削った痕跡は壁や天井部分にはっきり見ることができる。構造的な特徴に【1】交わる通路の角度が直角ではない、【2】通路が交わる部分では南北通路に高低差があるなどが見られ、これは空気の循環を良くするために日本軍が掘ったほかの地下壕でも同じような特徴がみられるという。

噴火のあとクッキリ

 地下壕には戦争の痕跡のほか、6万6000年前に箱根火山が噴火した跡が白い地層としてはっきり残っている。40cmほどの白い地層は「箱根東京軽石層」と呼ばれ、箱根火山の最大級の噴火による火山灰が堆積したもの。軽石が主体。またその層の上には、噴火直後に起こった火砕流の堆積物も約40cmほどの地層として見ることができる。火砕流の層の中には、高熱の火砕流に巻き込まれ炭化した木片や、大木が倒れた跡と推定される構造物も観察できるという。

 この地層は神奈川県内などを中心に観ることができるが、地層が表面に出ている露頭場所が崖地などのため、この地下壕内の地層は目前で観察できる場所としては稀な存在となっている。「地下壕を掘り進めるときにも、この地層が目印になったのではないか」と市担当課は話す。

 座間市はこの地下壕を安全上の理由から一般開放をしない方針。ただし、地下壕専門家や地質学者などの専門家と一緒に調査は進めていくという。地下壕内は鉄柵越しに入り口部分を見ることができる。地下壕内はライトアップも行われている(平日午前9時〜午後5時)地下壕についての問合せは市生涯学習課【電話】046・252・8431。

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