東日本大震災から間もなく2年をむかえる。岩手県出身で「雨ニモマケズ」などで知られる詩人・宮沢賢治の作品を、昔ながらのスライド映写機「幻灯機」で上映する復興支援イベントが、3月16日(土)に座間神社会館すいめいのギャラリー杜(もり)で開かれる。主催は、宮沢賢治幻燈会実行委員会(久保田眞知子委員長)。
「注文の多い料理店」「銀河鉄道の夜」など多くの名作を残した宮沢賢治。災害に見舞われた時代を生きた詩人で、東日本大震災の以後、その言葉や世界観が改めて注目されている。
幻灯機は昭和20年〜30年代に小学校などで使われていた機械。フィルム化した絵をコマ送りで壁面に映し出す。「温かみのある映像が特徴」と久保田委員長は話す。今回は、市教育委員会から借り受けてイベントが実現した。
上映する作品は、小さな兄妹とキツネの心通う交流を描く「ゆきわたり」。およそ60枚のフィルムを36分間にわたって上映する。同委員会の若林真智子さんが詩を朗読する。ピアノ伴奏は、座間を中心に活動する演奏家集団「りべるて響会」の山本達郎さん。
フィルムの元となっているのは、宮沢賢治の作品を題材にした版画家として著名な佐藤國男さんの作品。佐藤さんは函館を拠点に創作しているほか、全国各地で個展も開催している。
当日は、相模原の小学校に通う高橋泰晟(たいせい)君が「雨ニモマケズ」を朗読する。また、りべるて響会のソプラノ歌手遠田歌子さんが、「花は咲く」「ふるさと」などを披露する予定。
時間は午後1時30分から3時。入場料は300円。収益は、文化の復興支援として、東北に送られる予定となっている。
同委員会は久保田委員長をはじめ、8人ほどの市民で構成される。13年前にも市公民館で幻燈会を開いたメンバーで、今回の開催にあたり再結成した。
久保田委員長は、「幻灯機の映像のように、ぬくもり溢れる支援をしたい。ぜひご来場下さい」と呼びかけている。
版画展も
3月10日(日)から18日(月)まで、佐藤さんの木版画展が同ギャラリーで開催される。入場無料。
展示する作品は「注文の多い料理店」や「セロ弾きのゴーシュ」など20点ほど。これらの作品は、佐藤さんと同じ北海道出身の久保田委員長が、佐藤さんから借り受けたもの。
イベントに関する問い合わせは同ギャラリー(座間市座間1の3437)【電話】046・251・0245。
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