創設100年の節目となった「全国高校野球選手権大会」は、座間市相模が丘と隣接する東海大学付属相模高校(相模原市南区)が仙台育英高校(宮城県)との決勝戦を10-6で制し、45年ぶり2度目の優勝を果たした。神奈川県勢の優勝は、1998年の横浜以来17年ぶり。
決戦から一夜明けた21日、選手らは午後5時頃にバスで母校に到着した。その勇姿を一目見ようと出迎えたファンは約1100人。大金眞人校長、門馬敬治監督らに続き、長倉蓮主将(3
年)が深紅の大優勝旗を手に降り立つと、「ありがとう」「よくやった」と歓声が上がった。昨年亡くなった原貢氏(享年78)が監督として率いた1970年以来、地元に優勝旗が戻ってきた瞬間だった。
報告会で門馬監督は「生徒の力はもちろんだが、地域の皆様が作ってくれた学校。そこで野球ができる幸せを噛みしめている」とあいさつした。長倉主将は「これからの学校生活は日本一を取った野球部員として日本一の行動を取っていきたい」と力強く宣言した。
1970年は優勝パレードが実施されたが、今回は高野連からの指導により行われない。
野球で街に活気
45年ぶりの悲願達成に向けては、両市の有志らによる「地元応援実行委員会」が中心となって盛り上げてきた。近隣住民や商店に支援金の協力を呼びかけるとともに、初戦では甲子園バスツアーも企画した。
大会を勝ち進むにつれて注目度も高くなり、決勝戦のパブリックビューイングでは在校生や市民など約700人が激戦を見守った。実行委員で、半世紀にわたり応援し続けてきた藤原和雄さんは「パブリックビューイングには会場に入りきれないほどの人が集まりました。パレードが出来ないのは残念ですが、野球を通じて街に活気が出ました」と喜んだ。
同校の活躍は、野球少年たちにも夢と希望を与えた。学童チーム「座間パワーズ」に所属し、優勝報告会に訪れた鶴田晃大君(相模野小6年)と土井太喜君(同)は、「夜に高校の前を通ると練習する声が響いていて、(選手たちは)凄い努力をしていると思っていました。優勝が決まった時は本当に嬉しかったです」、「僕たちも東海大相模のように、ピンチになっても諦めずに根気強くプレーしたい」とそれぞれ話した。
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