神奈川県は1月31日、全国瞬時警報システム(Jアラート)の放送訓練を実施した。座間市役所では、市役所職員が市庁舎内で退避訓練を初めて実施。非常階段を使った地下駐車場への退避や、窓のない部屋への避難を行い、避難経路を確認していた。
県下では横浜市、川崎市をのぞく市町村で一斉に行われた訓練。ミサイルが飛来した際に発令するJアラートのサイレン音がどのようなものか、防災行政無線から流して県民に知ってもらうことが目的だ。
座間市内では午前11時、防災行政無線から「これから国民保護サイレン音を放送します」とアナウンスが流れ、14秒間サイレン音が響き渡った。
市庁舎内ではサイレン音が流れた後、窓口業務以外の市職員のみを対象に退避訓練を開始。市が昨年10月に策定した「武力攻撃事態等に対する庁舎内退避計画」に則り、1階から3階にいた職員は非常階段を使って地下2階の職員駐車場へ退避。4階から上の階にいた職員は、窓のない部屋への退避を行った。
退避訓練は放送後3分以内で終了。市庁舎に勤務する約7割相当の365人が避難経路を確認した。市危機管理課によると、非常階段での混雑も少なく、おおむね想定通りに終えることができたという。
県によると、市職員の退避訓練を行ったのは、県下では座間市と茅ヶ崎市のみ。遠藤三紀夫市長は、「行政を預かる立場として、大変な混乱があってはならない。システムがある以上、できることはやっておかないと」と話した。
録音した音を使用
Jアラートは、弾道ミサイルが日本の領土・領海を通過するおそれがある場合や、落下する可能性がある際に発令される。サイレン音が流れた後、屋外にいる場合は頑丈な建物や地下への避難を、屋内の場合は窓のない部屋への移動を政府は呼びかけている。
県危機管理対策課によると、今回の訓練で使用されたサイレン音は、実際のJアラートを録音したもの。訓練時、市内にいた人の中には「音が小さくて聞こえなかった」という人や、訓練の意義自体に疑問を呈する市民もいた。
同課によると、今後の訓練については、実施を含め未定だという。
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