市内入谷にある集合住宅「東建座間ハイツ」で2月3日、座間総合高校演劇部による「寸劇・オレオレ詐欺」が上演された。近年増加する振り込め詐欺の被害を防ぐためのもので、市内の集合住宅では初めての取組み。近隣住民ら59人が集い、犯人の巧みな手口を学んだ。
座間ハイツでは一昨年から神奈川県と連携し、振り込め詐欺防止のため寸劇を企画している。これまでは県くらし安全交通課の職員が寸劇を上演してきたが、今回初めて座間総合高校演劇部に白羽の矢が立った。同課の黒須智紀さんは「地元の若い子がやることで連携も生まれる。演劇部のある座間総合高校の生徒にお願いしたかった」と話す。
同部の生徒は昨年10月頃から練習を開始。県警が監修した台本を自分たちなりにアレンジし、コミカルな寸劇として仕上げた。
当日はマンションの住人や地域住民ら59人が来場。寸劇を通じて、息子や銀行協会を騙る犯人が、言葉巧みに現金や通帳を騙し取る様を学んだ。
同部の日吉一颯(かずさ)部長(2年)は「自分には関係ないと思っていたが、劇を通して身近で起こりうる事だと実感した。防犯寸劇が騙されないための一助となれば」と話した。
過去最悪の被害
座間警察署によると、昨年市内で起こった振り込め詐欺を含む特殊詐欺の被害は、約1億6368億円と過去最悪。件数も52件とワーストを更新した。
近年特に増加しているのが、キャッシュカードを騙し取るケース。大型有名デパートの職員を騙って「あなたのカードが悪用されている」と吹き込み、暗証番号とともに騙し取るという。
今回の催しを中心となって企画した、座間ハイツ防災会の永松恕志さんは「具体例をわかりやすく演じてくれてよかった。一人でも多くの人に手口を伝え、被害を減らせたら」と話した。
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