3月10日付で座間警察署の署長に就任した 花本 光久さん 座間在住 59歳
現場主義つらぬく
○…署長就任後まもなく、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の対応に追われている。取材当日の14日も、東京電力による計画停電の実施発表に伴い、市内の信号機に警察官を配置するなどした。「人命を一番として、臨機応変に対応するしかない」と厳しい口調で対策を語るとともに震災や計画停電による市民生活の混乱についても、「慎重な行動をお願いします」と注意を呼びかけている。
○…「格好良く言えば、正義感」という思いを抱き、警察官の扉を叩いたのは、18歳の頃。約40年に及ぶ警察官人生において大事にしてきたのは、現場主義。そのこだわりは「(警察官は)机上の空論では駄目。現場に出て経験しないと」という持論にも現れている。これまでに関わった事件は、窃盗犯や凶悪犯が関連したものから、薬物や拳銃不法所持などさまざま。こうした現場での行動を支えてきたのは、犯人を検挙した時の達成感であり、被害者の不安を払拭したいという強い思いだ。
○…就任に伴い、単身で座間へ。料理や洗濯などの家事を1人でこなすことになった。今は、離れて暮らす奥さんのありがたみを感じている毎日だ。趣味は、体調を考えて50代から始めたウォーキング。横浜の県警本部に勤務していた頃も、時間を見つけては最寄りの駅から歩いていた。座間では、相模川の河川敷を散策することを楽しみしている。本人いわくウォーキングは「実益を兼ね備えた趣味」。歩くことでの発見が仕事で役に立つこともあるとか。
○…座右の銘は「一期一会」。21回を数える異動を経験し、これまでに出会ってきた署員や地域住民とのつながりが財産だ。署長職は初めてとなるが、まずは「自分から名前を覚えること」を実践する考え。そして、「家族」と表現する署員たちを、「元気良く、明るくまとめていきたい」と意気込んでいる。
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