第49回高校総体少林寺拳法単独演武の部女子で優勝した 入江 桃子さん 座間高校3年 17歳
純粋な心と技
○…高校生活最後の試合になるかもしれない。そう意気込み挑んだ高校総体少林寺拳法予選が、5月3日に開催された。女子の単独演武の部で優勝し、まずは関東大会の切符をつかんだ。個人での優勝は、昨年の新人戦に続き2回目。「優勝はしたけれど、納得出来なかった。次に向けてもっと練習したい」と、自分に言い聞かせるように答えた。
○…少林寺拳法をはじめたのは、高校に入学してから。理由は「最強になりたかったから」と、迷わず言った。部員7人のうち女子は1人。毎日の練習に加え、他校との合同練習もこなす。「型を組み合わせ、正確な技を見せる。やればやるほどはまっていった」。夏場は40度を超える道場で倒れたこともあるが、それは頑張っている証だと言う。憧れは部内の主将。一緒に優勝することが目標だ。
○…自身のボーイッシュさに比べ「髪も長くて女の子っぽい真逆のキャラクター」をもつ双子の妹とは大の仲良し。別々の高校に通っているが、中学校の時はともに陸上部で肩を並べていた。今はお互い、受験生。部活に塾にと忙しい毎日だ。また、どうしてか捨て猫との縁が強く、現在の飼い猫も道端でめぐり合った猫。猫の世話もお手の物で大の動物好きだ。拾っては可愛がる姿が話題となり、校内新聞でも取り上げられるほど。獣医を目指すきっかけとなった。最強の女の子は、最高に優しい女の子でもあるのかもしれない。
○…6月に行われる関東大会。たんたんと練習する姿や、つらい顔は誰にも見せないことから、部員からも一目置かれる存在。みな関東大会も期待していると口を揃え、尊敬する顧問の先生も太鼓判を押す。全国大会も視野に入れ、練習に励む毎日。「以前よりとげとげしなくなった」と友人から言われた。精神面でも自身を成長させた少林寺拳法が、高校生活3年間を彩っている。全国大会の切符まであと一歩。期待せずにはいられない。
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