高齢者学級あすなろ大学「あすなろ会」の会長を務める 田中定三(ていぞう)さん 入谷在住 75歳
全てが生きがい
○…60歳以上の学生による生涯学習学級として東地区文化センターで1988年に始まった「あすなろ大学」。自主的な学習文化活動を目指し毎週金曜日の講座のほか、クラブ活動も行う。スタート時は48人だった学生は、現在170人。「過去は関係ない。色々な経歴の人がいる」ことが魅力のひとつ。最高齢は87歳で、22年間通い続ける学生も。2月24日、25日には、座間市生涯学習フェスティバルで1年の学習成果の発表を行う。
○…「仕事一筋だった。これからは高齢者の生きがい作りを手伝いたい」と、定年を迎える前から「健康生きがいづくりアドバイザー」の資格講座を受講していた。あすなろとの出会いもこの頃。定年後は資格を生かし「ZAMA生涯学習ボランティア研究会」や市立図書館ボランティア「友の会」の設立などにも携わった。また、横浜市の障害者の作業所で所長を務め、市から感謝状が送られるなど、多くの活動に精を出した。「それまでは何もなかった。財産ができた」と微笑む。多忙な日々に、休学していたあすなろへは、2007年、約10年ぶりに復学。大学の運営をより自立した活動にしようと、学生が運営にも携わる「あすなろ会」を3年前に立ち上げ、2代目の会長を務める。
○…滋賀県の出身。35年程前に座間市へ引っ越し、現在は妻と暮らす。工学部を卒業後、電子機器メーカーでエンジニアをしていた。社内教育を担当していたこともあり、人前で話すのもお手の物。今の生活を「十分満足」というその楽しみは、学生仲間とのウォーキングとマージャン、講座後の飲み会だ。
○…「足腰の弱い人も、意欲がある限り来てほしい」と「死ぬまで勉強」の場を充実させようと動いている。クラブ活動や地域の行事への参加など「つながり」を強く感じ、離れられない人が多い。大学は市外からも注目され、講師に招かれるなど、今後の活動にも力が入る。
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