7月27日から開催される「座間全国舞踊コンクール」の事務局長を務める 藤島 薫子さん 相武台在住 31歳
寝ても覚めてもバレエ
○…「1人でも多くの子どもの励みになるコンクールがあればいいのに…」。日々、子どもたちにバレエを教える中で、ふと感じた。近隣地域では数多く開催されているバレエコンクールが、座間にはない。「じゃあ、自分たちで作ろうかなって」。子どもたちを学年別に審査する、珍しい方式の「座間全国舞踊コンクール」。その第1回大会を、7月末に控えている。「このコンクールから、世界に羽ばたくような子がいればいいなと思うんです」
○…バレエの魅力に取りつかれたのは中学1年生の時。ミュージカル「アンデルセン」に登場する王室バレエ団のシーンを見て「バレエをやろう!」と心に決めた。すぐさま近所の教室の門を叩いたが、実際のレッスンは地道でストイックで、舞台の華やかさからは想像しがたいものだった。物心ついた頃から踊り続けている生徒との圧倒的な経験差に、コンプレックスは膨らむばかりだった。「常に空気が張りつめていた。でも、不思議と辞めたいとは思わなかった」
○…19歳の時に、転機が訪れた。近所にバレエ教室ができたと聞き、そこで恩師澤井秀幸氏に出会った。「当時は開校したばかりで、ビギナーの子が多かった」。自然と教える機会が増え、未来の才能を育成する楽しさに目覚めた。「その時に入った子が成長して、コンクールで入賞する。もう、たまらないですよね」
○…2008年、恩師とともに劇団「虹のくにミュージカル」を立ち上げ、脚本と作詞を担当。今年の春には、市民ミュージカル「座間こども劇場」も設立し、8月の初公演にむけて多忙な日々を送る。「自分の時間はないけれど、趣味と実益を兼ねているから幸せ」。30代の目標は、自分の生活をもう少し楽しむこと。「でも、皆がもっと舞台を踏める環境を作りたいし、座間のほかのアーティストとの繋がりも強めていきたいし…」。まだまだ忙しい日々が続く予感がしている。
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