7月7日に2周年を迎えたエイサー団体「座間奏舞會(そうぶかい)」の会長を務める 下田 雄磨さん 相武台在住 24歳
巻き起こせ、沖縄(うちなー)の風
○…三線の音色に太鼓のリズムが加わり、威勢の良い掛け声が青空に吸い込まれていく――。沖縄に伝わる伝統芸能「エイサー」独特の音色を耳にすると、踊りたくてたまらない衝動に駆られる。神奈川生まれの神奈川育ちだが、昔から母に「あなたは沖縄のハーフなのよ」と言われて育った。そのためか、沖縄に強い郷愁を感じている。
○…エイサーとの出会いは、8歳の頃。家族で足を運んだ沖縄県人会でサークルに誘われた。19歳になる頃には30人以上を束ね、エイサー三昧の青春を過ごした。2012年、就職を機に座間市に転居。友人と2人で会を立ち上げ、「相武台」をもじって座間奏舞會と名付けた。「知人の少ない新天地。初めは手探りだった」。飛び込みで地域の学校に声を掛け、怪しいセールスと間違えられたこともあった。
○…現在は多くの仲間に囲まれているが根は「人見知り」。花を愛する一面を持ち、技術校で花の栽培やアレンジメントを学ぶんでいる。「初めてやったアレンジメントがすごく上手くできて。あれ、自分、女子力高いなって」。すっかり夢中になり、1人暮らしの家には20種の植物が所狭しと並ぶ。「台風の日なんかは、可哀想だから全部室内に入れて……。すると自分が寝る場所がなくなっちゃうんです」と目を細める。
○…現在、会で取り組んでいるのが「座間音頭」のエイサーアレンジだ。「元々、お盆に先祖の霊をもてなすための芸能がエイサー。それを、座間の盆踊りと融合させて、オリジナルのものにしたい」。今秋の完成を目指すが、早くもお披露目の日が待ち遠しい。今年もエイサーの季節を迎え、7月20日には国内有数のエイサーイベント「中野チャンプルーフェスタ」への出場も控えている。「いずれは、座間のエイサーが大和市の阿波踊りと肩を並べられるといいなあ、と。まずは自分より若い世代が、熱中できる環境を作りたい」
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