座間市自治会総連合会の会長に就任した 堀川悦孝(よしたか)さん 南栗原在住 74歳
「人の和」がすべて
○…仕事が一段落した2006年から、自治会に関わるようになって約10年。およそ3万世帯が加入する市自治会総連合会(市自連)の会長に就任した。「大変なことになった」と困ったように笑う。市内の加入率は約52%と県下最低で、その向上が最大の課題。勧誘強化はもちろん、退会を防ぐことも重要だ。「上でふんぞり返っていても駄目。まずは(加入者の)話を聞きたい」。単位自治会への直接訪問や、ホームページでの情報交換などを通じ、意志疎通を図る。
○…福島の出身。18歳で上京し、東京急行電鉄(株)に就職。「技術屋」として、電車に電力を供給する架線などの製造に携わった。「人と同じことが嫌い」で、常に工夫を凝らし、新しい物が生み出せないか模索してきた。戦う土俵が市自連に変わっても、その姿勢は健在。「急激な変化は避ける」とした上で、組織がより良い方向に発展するアイデアを虎視眈々と練る。
○…半世紀近く連れ添う妻、大学に通う孫、そして愛犬の「ケン太」、3人と1匹で暮らす。長年支えてくれた妻に対しては、「俺は想いを口にしないタイプ」と照れたように話すが、感謝の想いを胸に秘める。趣味は「もの作り」。小さい頃はラジオ、退職してからは飛行機などの模型作りに熱中。模型は改良に改良を重ねる。「手を加えはじめたら止まらない。作品はいつも未完成」とおどける。
○…好きな言葉は「和」。人との支え合いや調和を重視する。2009年の開館から今年4月まで、栗原コミュニティセンター管理運営委員長を務めていた時も、「和を以って平等に」を掲げた。部屋の予約システムを一般的な先着順ではなく「多くの人に機会を」と、くじ引き制を導入して公平化に努めたそう。市自連においても尊ぶのは和、そして行動だ。「口にするのは簡単。まずは行動」――。トップ自ら率先して動き、言葉ではなく背中で会員に語りかけていく。
|
|
|
|
|
|